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学校法人本山学園 理事長 室山 義正氏

(2015年4月22日更新)

学生全員を自立させる学校改革を。医療と食の専門職業人として
生きる姿勢と探究心をもって前進し続ける人材を育成する

創立者の想いを受け継ぎ、新たな命を吹き込んだ専門職業人育成

 私学の専門学校が存在意義を明確に発揮したうえで社会に貢献できる道は、建学の精神と教育理念に立脚し、時代の流れに応じて進化していくこと以外にないと考えています。
本山学園の建学の精神は「豊かな人間性と創造力、自主的精神、国際的視野を養う」ことです。また「医食同源」の教育理念を掲げ、食のプロフェッショナルと、生活に密着した医療従事者の育成を行っています。

 第二次世界大戦後、焼け野原となった日本を見た時、これは国際的な視野・思慮を欠いた行動の結果だと感じた創立者は、“自発的に行動し、創造力を発揮しながら、国内外の動きに絶えず目を向けることの大切さ”を若者に示したいと考えました。そして飢えに苦しむ同胞のお腹を満たし、健康な生活を取り返すために微力を尽くそうと心に誓いました。その想いはやがて建学の精神へと凝縮し、本学園は誕生します。

 日本の戦後を出発点とした建学の精神と教育理念を、時代の流れに応じて現代的な意味に打ち直していきたいと考えています。

若者は宝。手塩にかけて育て、一人の落ちこぼれも出さない

 超高齢社会を迎えた現代において、若者は国の宝です。一人ひとりの若者がまさに、日本の存立の要を担う存在だと言えるでしょう。
われわれは、受け入れた学生たちの面倒をとことん見て、一人前に育てて送り出すことに全力を注ぎます。

 専門学校には、大学とは異なる独自の使命と専門職業人育成のための教育プログラムがあります。私がこれまで長く大学教育に携わる中で足りないと感じた部分を、教育の内容や環境整備へと反映し、手塩にかけて専門職業人を育成したいと考えます。

◎“豊かな人間性”を養い、医食同源を実践する「朝食サービス」
 規則正しくバランスのとれた食事、とりわけ朝食は、脳の活動と集中力をアップさせ、学校生活習慣を築き上げ、学生の学習意欲や能力を底上げする力となります。
共に食を囲めば会話が生まれ、会話を交わすことで情操が深まります。
食卓は人の関心や興味、喜びなど、豊かな人間性を養ううえで大切な空間でもあります。
私自身、家族と過ごす食の場を大切にとらえ、コミュニケーションを取りながら食卓を囲むように心がけてきました。
本学園には調理製菓部門があります。学園が誇る一流のプロフェッショナルが、バランスが良く、美味で安全な朝食を原価で提供しています。
専門学校で本格的な朝食サービスを提供している所は、きっとほかにありません。これは本学園独自の特色にもなりますし、学生への教育効果としても大きなものと自負しています。

◎学生の“創造性”と“自主精神”を養う「基礎ゼミ」
 専門職業人としての人材育成には、少人数または個別指導によって専門知識を噛み砕き、さらに、一人ひとりの学生が自力で考える習慣を育むための手作りの教育が必要です。そこで導入したのが「基礎ゼミ」です。
「基礎ゼミ」はきわめて少人数のゼミクラスであり、すべての教員が、全学生を入学から卒業まで一貫して責任をもって担当します。業界の最新トピックスを取り上げ討論することで学生の将来展望と職業意識を形成し、コミュニケーション能力に磨きをかけるとともに、将来の夢や悩み、身の回りの題材を取り上げて文章に書く訓練を繰り返すことで思考能力を鍛えるプログラムです。
実社会に出れば、専門職業人として自分で考え行動を起こさなければなりません。そのために、在学中からさまざまな回路を駆使した思考訓練をしておくことが大切なのです。
学生が社会での立ち位置を確認しながら、自ら考え、工夫し、自分なりの解決策を考え、それを文章にまとめる訓練を反復することで自発性と創造性が養われ、専門職業人としての姿勢が鍛えられるのです。
また、学生の中には、高校と専門学校との教育の違いに戸惑いを感じる者も少なくありません。そこで学習のスキルや学び方・授業内容などについて、日々自分たちが疑問を感じたり、わからなかったことを確かめ合い、そのギャップを埋める機会としています。

◎“国際的な視野”を養う「ネイティブの講師による実践英語レッスン」
 海外研修に加え、国際舞台での活躍を視野に入れてもっと基礎的なところで「英語によるコミュニケーション能力」を強化したいと考えました。
そこで、ネイティブの講師による少人数編成の実践的な英会話を訓練する試みを、2014年度後期から導入しています。

 このほか、学生の精神面のケアのためにカウンセリングルームを設置。
教員や友達に相談できない悩みがある場合は、個人情報が完全に守られた中で臨床心理士のケアを受け、安心して勉学に打ち込める環境の整備に取り組んでいます。
また、教育プログラム全般を見直し、教育内容のより一層の向上に着手しています。業界団体や企業の意見も取り入れ、カリキュラムへと反映する点検評価サイクルを制度化し、さらに専門分野の最新知識・技術を吸収する教員向けの研修制度を設け、その成果を教育カリキュラムや教員研修の継続的な進化へと結びつけ、成果を検証しながら改良を進めるなど、常に学生にとって最短で、経済的で、効果が高い教育を提供する学校づくりを行っています。

意欲ある学生を全力でバックアップし一人前に育て上げる

 本当の職業教育をわれわれが打ち出すことができれば、高校新卒者に限らず既卒者の学び直し、あるいは社会人入学のニーズにもこたられます。実践的な内容に磨きをかければ、今後もわれわれは高等教育機関として社会に存在感を発揮できるのではないでしょうか。
われわれは建学の精神と教育理念に腰を据え、時代の流れや学生のニーズを見極めながら自分たちができることを全力で行います。

 高校の先生方へお願いしたいことは、進路指導の際にぜひ“学校の中身”を見ていただき、実際に体験していただきたいということです。
そうすれば必ず「勉強が苦手でも、やる気がある学生であれば一人前に育ててくれる」学校がここにある、ということがおわかりいただけると思います。
若者がもつ資質を生かし、専門職業人として自立する教育は絶対に必要です。
本山学園に来ていただければ、万全のサポート体制を整えて支援できるように準備しています。
本山学園は、やる気のある学生を総力あげてバックアップする、その一心で、たえず教育を再設計し、学校改革を進めていることをぜひお伝えしたいのです。

室山義正氏

【Profile】

室山義正(むろやま・よしまさ)氏
1949年生まれ。東京大学大学院経済学研究科修了。経済学博士。九州大学大学院経済学研究院教授、拓殖大学大学院地方政治行政研究科教授などを歴任し、2014年4月より現職。主著に『近代日本経済の形成』(千倉書房、2014)、『アメリカ経済財政史 1929-2009』(ミネルヴァ書房、2013)、『財政学』(Minerva ベイシック・エコノミクスシリーズ監修)(ミネルヴァ書房、2008)、『松方財政研究』(ミネルヴァ書房、2004)、『米国の再生』(有斐閣、2002)、『日米安保体制(上)(下)』(有斐閣、1992)、『近代日本の軍事と財政』(東京大学出版会、1984)などがある。

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