大学・短大トップインタビュー

千葉経済学園理事長 千葉経済大学学長、千葉経済大学短期大学部学長、附属高校校長 佐久間勝彦氏

(2015年11月2日更新)

“Small is beautiful”―小規模だからこそできる 学生一人ひとりと寄り添う教育

「片手に論語 片手に算盤」を建学の精神、「良識と創意」を校是に

 本学園は1933年、佐久間惣治郎が千葉県下では初めての女子の商業学校、千葉女子商業学校を創立して開学しました。その後、1968年に短期大学、1988年に大学、1993年には、大学院経済学研究科修士課程(経済学専攻)を創設し、今年は学園創立83年となります。  建学の精神は「片手に論語 片手に算盤」で、日本資本主義の育ての親と言われる渋沢栄一の企業哲学を教育の世界に生かしています。「論語」は「人として養うべき倫理・道徳」を、「算盤」は「生活を支える知識・技術」を指します。「論語と算盤」を兼ね備えた人材の育成、つまり「人間性と実学の重視」が学園の建学の精神です。
 大学・短期大学はこの理念を踏まえ、校是として「良識と創意」を掲げました。「良識」とは「社会で広く認められている健全なものの考え方」であり、「創意」とは「物事を新しい視点から深く考えていく資質」です。変化の著しい時代に、ひたむきに学びながら思索を深め、新しい視点から物事を考えることのできる人材の育成、それが学園の使命です。

 日本は明治以来、西洋の学問・技術・文化の習得吸収に精力を注いできました。国民の努力の甲斐もあって、今や世界有数の経済大国に成長し、新しい変化の時代を迎えています。こうした変化に対応していくためには、一人ひとりの個性が生かされ、多様な価値観が認められ、創意工夫が重ねられる社会の到来が望まれます。
 本学園で学ぶことで、人間としての根っこをしっかり根づかせ、卒業後には全国に飛翔してそれぞれの地で花を咲かせていく。「君の私の若いいのちがひびきあい たかまりあって 今一粒の種となり 大地に息づく」、「君の私の熱い想いがひびきあい たかまりあって 今きらめく波となり世界に旅立つ」。大学の校歌(片岡輝作詞)は、そのような思いを込めて作られました。

小規模校だからこそできる、あたかかく面倒見のよい教育

 短期大学には2学科が設置されています。こども学科は実践力のある幼稚園教諭・保育士・認定こども園保育教諭・小学校教員などの養成に努め、ビジネスライフ学科は医療事務・トラベルプランナー・ブライダルコーディネーター・図書館司書をはじめとして、ビジネス界のさまざまな分野で活躍する人材の養成に努めています。大学は経済学部の単科大学で、2年次になると学生は経済学科と経営学科に分かれ、後に掲げる7つのコースに従って専門性に磨きをかけます。モットーは「Small is beautiful! 小さいことはすばらしい!」です。学部を増設して規模の大きい大学にしてはどうかという提案が何度かありました。しかし、そのような路線の選択はしませんでした。1学年の募集定員は250名、30名以内のクラスで行う授業が全体の約6割を占め、ゼミはどのゼミも10人程度の少人数教育を貫いています。

 規模が大きくなると、学生はどうしても居場所が見つからず、大勢のなかに埋もれて自分を見失う心配があります。小さい大学だからこそできること、それは一人ひとりの学生に目を配って、それぞれの自律した成長に適切な助力をすることです。授業では理解できるまで教え、就職についてもそれぞれの学生にふさわしい就職先と接点を作って、志望する進路選択ができるところまで導きます。
 本学は「あたたかく面倒見がよい学校」と言われることがよくあります。これは「Small is beautiful!」の学校観を全教職員が共有しているからにほかなりません。

地元から感謝され、愛される人材を育成する

 入学式で接する学生は、それこそまだ高校生といった面持ちで座っています。しかし、4年後、卒業式で接する学生には、立派な社会人としての気高さを感じさせられます。これは、教職員が学生と真摯に向き合って、その人間性を育ててきたからにほかなりません。
 キャリア面について述べれば、千葉の経済界に広い人脈をもつ女性センター長のもとで、小規模校のメリットを生かして「学生一人ひとりの顔と名前が一致する」きめ細かい就職サポートを行っています。学生全員と面談を行い、エントリーシートの書き方指導から添削指導、そして面接練習、その様子を録画した動画を見ながらの指導まで行うとともに、全教員がゼミのなかで個に応じた就職支援にあたっています。

 勤労観を醸成するためにインターンシップを重視し、企業の学内説明会や公務員試験に向けた特別講座や就活塾を随時開催して、懇ろな体制を整えて就職活動に臨ませます。本学の学生は約7割が千葉県内の高校から入学してきて、その大半が千葉県内の企業などに就職します。今後も、地域で活躍する人材の育成に力を入れ、地元から感謝され、愛される社会人を育てていきたいと考えています。

なりたい私に向かって羽ばたく力を手に入れるキャリア別7コース制

 大学は卒業後の進路を見すえた学修を展開させるために、2015年からキャリア別コース制を導入しました。「1学部2学科7コース制」のカリキュラムです。各コースはモデル履修ステップ(カリキュラムツリー)を示していて、将来のキャリアを見通した学びを体系的かつ効率的に行うことができるようになりました。

 7つのコースは、目指す将来を踏まえて学ぶ公務員コース、会計コース、経営者・起業家コース、金融コース、教職コース、学芸員コース、ITコースです。
 本年度からの本格導入であるため、コース制の結果が表れるのは3年後となりますが、全員が希望をかなえて業できるように、教職員が連携を密にしてサポートしていきます。

大学•短期大学が一体化した新キャンパスの誕生

 来年度(2016年4月)からは短期大学が大学キャンパスに移転して、両者が一体化した新キャンパスが誕生して学園には活気が満ちあふれます。ぜひ新しくなったキャンパスを訪れて、「Small is beautiful!」を実感していただきたいと思います。
 大学•短期大学•附属高校の各教室には月めくりの「今月の論語」が懸っています。ちなみに、4月の論語は「朋あり、遠方より来たる。亦楽しからずや」、6月は「学びて思わざれば則ち罔し、思いて学ばざれば、則ち殆し」です。「片手に論語 片手に算盤」の建学の精神は、このようにして学生に届けられ、「良識と創意」が培われていっています。


佐久間勝彦氏

【Profile】

佐久間勝彦(さくま かつひこ)氏
早稲田大学第一政治経済学部卒業後、同大学大学院修士課程(教育学専攻)修了。千葉県出身。千葉経済学園理事長、千葉経済大学学長、千葉経済大学短期大学部学長、千葉経済大学附属高等学校校長のほか、日本私立短期大学協会副会長、大学設置・学校法人審議会委員も務める。千葉経済学園理事長(千葉経済大学)


千葉経済大学の情報(リクナビ進学)

千葉経済大学短期大学部の情報(リクナビ進学)

大学・短大トップインタビューに戻る