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東北文化学園大学 学長 土屋 滋氏

学部改組や現代社会学部の設置により、4学部体制の総合大学へ
誰もが幸せに暮らせる共生社会の実現に向け、「輝ける者」を育む


開学20周年・創立40周年を経て、さらなる飛躍のため変革を推進
 東北文化学園大学の歴史は、1978年に開校した宮城デザイン専門学校(現:東北文化学園専門学校)から始まります。そして1999年、医療福祉学部・総合政策学部・科学技術学部を擁する東北学園大学が開学。その後、2008年には医療福祉学部リハビリテーション学科に言語聴覚学専攻と視覚機能学専攻を設置、2010年には看護学科を設置するなど、医療福祉学部を拡大する形で発展してまいりました。さらに2011年には特別に教育された看護師を養成するコース「ナースプラクティショナー養成分野」を大学院内に設置。2017年には附属施設「国見の杜クリニック」を開設し、発達障害児の診療・研究にも取り組んでいます。
 こうして2019年に開学20周年・創立40周年を迎えた本学は、2021年4月に大きな変革を図ります。学部・学科の改組により、新しく「現代社会学部」を設置予定。さらに総合政策学部は「経営法学部」に、科学技術学部は「工学部」へと名称が変わります。

医療福祉を中心とした大学から、共生社会を牽引する総合大学に
 本学が建学の精神として掲げているのは、「輝ける者を育む」です。この「輝ける者」とは、「自立した力を持ち、他者とかかわり合いながら未経験の問題に応える人」と定義しています。自然豊かな東北で、その恵みを享受し、地域の誇りをもち続けていくためにも、地域に愛情をもって生きていけるような学生たちを「輝ける者」として育みたいですし、そうした人材が東北地方をどんどん良くしていってくれることを願っています。
 このような教育理念の下、これまで医療福祉の分野を中心に卒業生を送り出してきたわけですが、2021年4月からは現代社会学部・経営法学部・工学部・医療福祉学部の4学部体制に変わることで、総合大学の色合いが濃くなります。本学の強みである医療福祉をベースとしながらも、社会科学系の学部を2つ有することで、人間社会における多様な問題に対応できる学生を育てることが可能に。みんなが安心して共に生きられる「共生社会の実現」に向けて、あらゆる社会問題にアプローチできる力を養えれば、卒業後も「輝ける者」として活躍できるだろうと考えています。

社会学の視点を養うことで、地域の課題を発見・解決できる人材へ  
 新たに現代社会学部を設置する第一の目的は、共生社会の実現に向けた教育を強化するためです。そもそも社会学は、とても自由な学問。社会のあらゆることが研究対象となりますし、私たちの生活に身近なところにも数えきれないほどのテーマや疑問が存在します。学生一人ひとりが「なぜ」という問いを立て、自由な発想で解決策を探り、そのなかで自分がどう成長していくか。そうしていろいろな問題点に気づける人を続々と社会へ送り出すことができれば、地域の発展にもつながっていくのではないかと期待しています。
 一方、同じ社会科学系である経営法学部は、法学と経営学がメインのカリキュラム。こうした学びの領域や卒業後のフィールドが高校生にも伝わりやすいように、これまでの総合政策学部から経営法学部へと名称を変更。また科学技術学部から工学部への変更についても、取得できる学位が工学士であることを明示するねらいがあります。

学部・学科の枠を越えた共通科目で、多様性の理解や探求心を養成
 また本学では2020年度より、全学部共通の選択必修科目として「輝ける者プリンシプル」を導入しています。これには二つのプロジェクトがあり、その一つが初年次教育の「育みプロジェクト」。ここでは学習の進め方やレポートの書き方など、大学での学びに必要な基礎力を身に付けます。
 そしてもう一つは、共通教養科目群「探求・理解プロジェクト」。例えば地域と連携したボランティア活動、1年間を通じてベートーヴェンの『交響曲第9番』を歌うプロジェクト、さらには生活のなかの科学や人間文化を探求する講座など、いくつかのテーマのなかから自由に選択することができます。
 なお医療福祉学部においては数年前から、リハビリテーション学科・看護学科・保健福祉学科の共通プログラムとして専門職連携教育にも力を入れています。学内での協同にとどまらず、時には他大学の医療福祉系の学生と共に学ぶ機会も設け、専門職の連携や相互理解を深めています。
 このように学部・学科の枠を越えた学びによって、さまざまな考え方や多様性を知ることができます。学生の成長につながる疑問を一人で探すのではなく、他者との接点のなかで見つけていけるよう、これからも本学全体で支援してまいります。

共生社会を見据えた「輝ける者」を育て、人もまちも輝く東北に
 こうして共生社会に向けた教育を充実させることで、学生たちを「良き市民に育てたい」という願いもあります。建学の精神に「輝ける者を育む」と掲げている限りは、一人も脱落者を出すことなく、誇りをもって社会で活躍できる卒業生を送り出したいのです。「輝ける者」が東北の地に根づき、周りの人や地域を輝かせていく。その積み重ねの先に、すべての人が幸せに生きられる共生社会の実現があると信じています。


土屋 滋氏

【Profile】

土屋 滋(つちや・しげる) 氏

学校法人東北文化学園大学理事長、医学博士。専門は、小児がん・血液・免疫疾患。
1972年に東北大学医学部卒業後、東北大学加齢医学研究所ならびに東北大学大学院医学系研究科にて臨床・研究に従事。骨髄バンク事業や地域医療の発展にも寄与する。2011年4月、東北文化学園大学学長に就任。

【東北文化学園大学の情報(スタディサプリ進路)】

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