データから見える!進学マーケットの「今」(所長 小林浩の見解)

【進学ブランド力調査2016】大学の志願度ランキングの動向とは?

リクルートでは2008年から、高校生から見た「進学ブランド力調査」を実施している。この調査は毎年高校3年生になったばかりの4月の段階で、各大学の知名度や志願度、大学イメージなどを聞いている。各大学は、様々な大学改革を実施したり、広報を展開し、高校生にメッセージを送っている。しかし、高校生側にそれが届いているとは限らない。

今年の調査結果から見えるポイントについてまとめた。

<POINT>

1)東海・関西エリアは私立志向上昇、関東は引き続き私立志向が過半数。

特に、関西エリアは私立志向が国公立志向を上回る。

・国公立大学、私立大学どちらに行きたいかを聞いている。

2009年~2013年:国公立志向強まる(リーマンショック、東日本大震災などを経た不況)

2014年:私立志向強まる(アベノミクスによる景気浮揚感、東京オリンピック招致決定)

2015年:関西・東海のみ再び国公立志向強まる(消費増税5%⇒8%)

2016年:関西・東海で再び私立志向が強まる。関東は引き続き私立志向が過半数(消費増税先送り) 大学生の7割以上が私立大学に進学している現状では、景気の状況が進路選択に大きな影響を与えている。

2)関西の知名度ランキングで、近畿大学が4年ぶりトップに(志願度では関西大学がトップ)

・近大マグロ等積極的な広報を展開している近畿大学が、関西エリアの知名度(知っている大学)ランキ ングで4年ぶりにトップとなった。志願度(志願したい大学)ランキングでは、関西大学が2008年から 9年連続トップとなっている。

3)3エリア共通で前年比増加した希望分野は「経済・経営・商」「文学」「人間・心理」「哲学・宗教」

・高校生が進学したいと考える分野を前年と比較すると、3エリア共通で増加しているのは上記4分野と なった。その一方、これまで人気を集めてきた「医療・保健・衛生」や「教育・保育」は3エリア共通 で減少に転じている。

・近年、長引く不況の影響を受け、資格取得が仕事に直結する医療系学部や、就職に有利とされる理系学部の人気が高くなっていた。しかし、就職状況が改善したことで、文系学部でも就職しやすい環境に なったこともあり、文系分野を希望する高校生が増加している。

「進学ブランド力調査2016」の調査結果はこちら