三つのポリシー(AP・CP・DP)をどう実質化するか── ガイドライン策定を受けて②何をどのように作成すればいいのか(濱名 篤)

何をどのように作成すればいいのか

図表1 は、中教審大学分科会大学教育部会の最終会議時点でのポンチ絵である。PDCA サイクルの各段階に 3つのポリシーがはめ込まれ、Doの段階から矢印が出され個々の授業でも教員が授業についてのPDCA を行うという説明が盛り込まれている。3つのポリシーにアセスメント・ポリシーを加えて説明すれば、Plan(DP)-Do(CP)-Check(アセス メント・ポリシー)と教育活動の流れに沿った説明ができると筆者は同部会での審議の際に再三発言したが、アセスメント・ポリシーを同列に並べてもらうことはできなかった。 その結果、どのようにしてDPに掲げた目標が達成できているのかというマクロな評価と、学生個人の学修活動をどのように成績づけるかというミクロな評価については、いずれもCP の中で明らかにするということになった。「教育課程の編成・実施の方針」の中に、高大接続答申の文中ではアセスメント・ポリシーで定めることになっていた内容が盛り込まれるということになっているのである。

図表2は筆者が 3つのポリシーとアセスメント・ポリシーの関係を整理しなおしたものだ。

3つのポリシーのうち最初に作成しなければならないのは、DPである。目標を定めなければ、内容も方法も、評価のあり方も決めようがない。DPの策定は各大学に任されている。建学の精神をはじめ各大学の教育理念に加え学士力、社会人基礎力、コンピテンシー等、近年の能力観に関わる資料を参考にすること等が考えられる。また、全学の方針を前提にしつつも、作成単位が学位プログラム(もしくはそれに代わる組織単位)であることを考えれば、全ての専門分野のものは揃っていないが、日本学術振興会の分野別参照基準を参考にすることも有効であろう。

策定に当たっての留意事項としては、測定・検証に耐えられる内容や表現になっていることが必要である。 英語で言えば「Can ― Do」型の表現を取り入れるのが良いだろう。

その目標の実現のためにどのような教育内容や教育方法を組織的に用いるのかを明記するのが CP である。これら2つの方針の教育を受けるために必要な条件(入学までに身につけておくべきこと、どのような方法で前述のDPやCPに基づく学位プログラム教育を受ける力があるかを確認するのか)を明確にするのがAPとなる。ここまでが「Plan」ということになるだろう。

書き方は、読み手として大学関係者だけでなく、高校教員、保護者、受験生といったステークホルダーにも理解しやすい文章表現であることや、箇条書きも交えて理解しやすい、そして評価・検証しやすい書き方になっていることが期待されている。