四国中央医療福祉総合学院 学院長 西山直志氏

(2016年4月4日更新)

一貫した医学教育と、早期からの臨床経験を通じて
従来の常識にとらわれない自由な発想力と探究心を身につける

大学全入時代における専門学校のあり方を見極める

少子化に伴い、大学全入時代が到来しようとしています。
同時に、大学によるリハビリテーション学部や看護学部の設置により、医療系専門学校における教育方針やカリキュラムに対し、より一層の実践力の養成と独自性が求められていると感じています。
これに立ち向かい、医療福祉の現場に適応できる専門知識・技能および豊かな人間性を兼ね備えた人材を育成するためには、環境の整備と教育内容の充実が不可欠です。

本学院は、愛媛県より県立看護専門学校の移譲を受けたことによる看護学科の開設に加え、介護福祉士国家資格取得方法の変更に伴う介護福祉士実務者養成科(通信課程)を2015年4月に開設。さらに2016年4月には、介護福祉士実務者養成科(昼間課程)の開設を予定しています。これまでの教育方針を継承しながら、医療福祉の総合的な学科を有する本学院ならではの教育体制を更に構築していきます。

次代を担う子どもは社会の希望であり、未来の力。
われわれは、専門学校のあり方とその方向性を見極めながら学生の確保に努め、さらに安定した学院運営を図りたいと考えています。

各専門分野においてリーダーとして期待される質の高い人材を育成

本学院では自由な発想と責任感、即戦力として期待される実践力を併せもつエキスパートの育成を目標としています。
専門知識や技術を修得することはもちろん、医療福祉の分野においては強い責任感と道徳心をそなえた人格者であることも重要です。
就職後、お世話をさせていただく相手は、人生においてずっと先輩である方が多いことでしょう。そういう方々と十分に心の疎通をしながら、柔軟な対応ができる人物であることが求められます。
また、周囲のスタッフとの調和も不可欠です。コミュニケーション能力をそなえ、報告・連絡・相談のできる人物でなければなりません。さらに、仕事に対して常に疑問と好奇心をもち、自己研鑽を積める人物であること。その基礎や心構えを本学院で学び、世に羽ばたいてほしいと思います。


本学院では、大学や病院など第一線で活躍する講師陣が基礎的な知識や技術のみならず、臨床の現場に即したノウハウを取り入れながら教育にあたっています。同時に、研究・教育分野で活躍されている先生方を招聘し、最新の情報も学びます。
学生たちは一年次より現場に立ち、患者様に応対する医師や看護師、医療職の姿を自身の目で見ることで医療福祉を知り、専門性と職域間での協働性を学ぶことで広い視野を獲得します。さらにボランティア活動の促進、地域社会との交流などを通して、自由な発想と責任感をもった人材の育成へとつなげています。

教育の向上に努めるための4つのモットー

 【1】従来の常識にとらわれない自由発想の学び
自然や身近にあるものは、すべてリハビリに利用することができます。例えば、太陽が降り注ぐ自然のもとで行う園芸療法や、自然とのふれあいを通して心を癒すことはリハビリにおいて有効な手段となります。本学院の母体病院では、認知症の診断と治療にも力を入れています。それらの経験をもとに、本学院では自然を取り入れた療法が実践できるよう認知症の基礎知識を十分に理解し、対応するための教育を行っています。また、不安を抱えて来院される患者様やご家族、施設の利用者様の立場に立った親身な看護・介護業務も大切です。相手の立場に立ったものの考え方やコミュニケーション能力は、学生時代から培わなくては身につかないもの。そのために、学生時代から理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護師・介護福祉士などの他職種と日常的に交流できる環境を整えています。

 【2】ベッドサイドに立ち、一貫した医学教育
学院の母体病院は脳神経外科を中心とする急性期の病院でありますが、ケアハウスや特別養護老人ホームなどの介護関連施設を有し、一貫した医療福祉を現場で実施しています。このような現場においてリハビリ・看護・介護がどうあるべきか、そして患者様が何を求めているかを真剣に考えています。本学院では、最新の設備を有する教育環境で臨床を熟知した講師陣が学生の指導を行うことで、単なる技術や知識の修得のみではなく、ベッドサイドに即したノウハウを効率よく学ぶことができるのです。

 【3】よく学び、よく遊ぶ
本学院は瀬戸内海がすぐ近くにあり、屋上からはすばらしい景色が広がっています。勉強の合間に気分転換を図り、自然にふれられるように、本学院ではプレジャーボートを利用してのクルージングや釣り、ウエークボードを楽しんだり、島でのキャンプも可能な環境を整えています。よく学び、そして自然に接して豊かな心を育み、患者様に心のこもったリハビリを提供できるエキスパートを育成します。

 【4】パラメディカルスタッフ間でのチーム医療
患者様や利用者様のQOL(生活の質)・ADL(日常生活動作)を改善・維持するためには、医師を含めたリハビリ・看護・福祉従事者の連携が大切です。各専門職が長期的な展望に立ち、病院での治療や在宅療養において互いに知恵を出し合うことが求められます。本学院では、学科間での学生交流を密に行うことでチームアプローチを意識させる教育を実践しています。また、教員同士のコミュニケーションも盛んで、学科の垣根がないことが大きな特徴でもあります。さらに、本学院には通信課程の社会福祉学科・精神保健福祉学科を有しており、学院内に社会福祉士・精神保健福祉士の専任教員が常駐しています。リハビリ・看護・介護に加え、相談業務のプロであるソーシャルワーカーを有する教育環境は、チームアプローチを意識するうえで大変貴重であると考えています。

未来を描きながら、日々を思いきり生きる学生生活を送りましょう

本学院は学生たちにとって『よく学び、よく遊ぶ』ための場になりたいと思っております。本気で遊べる人には、本気で学べる素質があります。多様な発想力、身体の使い方、今やっていることに対する集中力など、学びに応用できる遊びの力はたくさんあります。本学院では本気で遊ぶ環境を整えているからこそ、大自然を相手に身体も頭も使う遊びで、さまざまな能力が鍛えられると考えています。『医療・福祉のプロになる』という明確なゴールのある学生生活を大切にして、描いた夢に一歩ずつ近づき、実現していく喜びをかみしめながら学んでほしいと考えています。


西山 直志氏

【Profile】

四国中央医療福祉総合学院 学院長 西山 直志(にしやま・ただし)氏
医学博士、脳神経外科認定医。学校法人RWFグループ 四国中央医療福祉総合学院の理事長。同時に、医療法人社団 西山脳神経外科病院の理事長を務める。関西医科大学医学部を卒業後、横須賀米海軍病院でのインターンを経て米医師国家資格を取得。1982年、日本脳神経外科専門医、医学博士を取得した。その後、英・グラスゴーキャニスバーン病院への留学、新宮市立市民病院 脳神経外科部長を務め、1998年より医療法人社団 西山脳神経外科病院理事長に就任。2007年より現職。

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