学校法人 深堀学園 理事長 深堀和子氏
産業界の未来を支える、国際視野をもつ起業家育成を行う
川崎市南部エリアで初の私立大学
学校法人 深堀学園は、1948年に川崎市民米語学校(現:外語ビジネス専門学校)を設立。創立理念である「実学を重んじ、国際社会で真に活躍する人材の育成」の精神に基づき、1964年の東京オリンピック で語学面のサポートを担ったほか、成田国際空港の開港においても英語表記作成に協力するなど、国内のグローバル化に貢献。また、国内外の企業や大学との交流、研修、技術・技能教育などグローバルビジネス教育の基盤を築き、多くの卒業生を世界のビジネスの舞台に送り出してきました。
私の経歴を少し紹介させていただくと、実業家である父のもとで幼いころから自然とビジネス書や法律書に 触れながら、多くの起業家を間近で見てきました。これまでに、同法人の外語ビジネス専門学校校長、独逸機械貿易(株)取締役、 川崎商工会議所副会頭、全国専修学校各種学校総連合会理事、全国専門学校日本語教育協会(NACJE)会長などを歴任するなど、産官学各種業界に寄与してきました。
中小企業庁の『小規模企業白書』によると、日本国内においては起業後の企業生存率は5年で約8割。要は5社に1社が5年後には存在しないということになります。さらに、本当に成功するのはそのなかの1割ほど。その差はどこにあって、どのようなスキルがあれば成功できるのかを、独立心ある若者に伝えていきたい。当法人がこれまで培ってきた教育基盤を活かし、国内のさらなる活性化、真のグローバル化に貢献していきたい。そのように考えていたなかで、専門職大学という実学に重きを置く学びの環境はまさに必要だと考え、即戦力となる人材育成に取り組み始めようと、2023年4月にグローバルBiz専門職大学を開学いたしました。川崎市南部エリアでは初の私立大学となります。
地域からの期待を背に、より実践的な産官学連携に注力
本学が位置する川崎は東京と横浜の中間に位置しており、市内には大企業から中小企業、ベンチャーまで幅広い業種や規模の企業があり、先端技術産業が集積しています。川崎市としても、グローバル展開を視野に入れる企業の活動を支援していたり、グローバル人材育成事業に注力していたりするなど、グローバル都市となるべき街づくりを推進しています。
さらには、校舎が隣接する京急川崎駅エリアは再開発により2028年に大規模なアリーナが開業予定です。ここでは、プロバスケットボールリーグであるBリーグ所属の川崎ブレイブサンダースの本拠地としてバスケットボールをはじめさまざまなスポーツゲームやライブ、ダンスイベントなどの興行が開催されるほか、アート空間、公園機能、飲食店、宿泊施設などを備えた複合エンターテインメント施設となる予定で、エリア全体としてもさらなる盛り上がりが期待されます。
この充実した拠点で インターンシップを受けられ、次世代のビジネス、さらには世界を見据えたビジネスを学ぶことができるのは産業振興につながるとの期待もあり、地域からの期待も非常に大きなものがあります。産官学連携で地域全体のさらなる活性化につなげたい所存です。
時代の変化に即応した学びで、起業家マインドを磨く
従来の学士課程は、学修・研究に必要とされる基礎的な教育や汎用的な知識を学ぶ場となっていますが、グローバルBiz専門職大学は「現在と未来を教える専門職大学でありたい」と考えています。
世界におけるビジネスモデルは圧倒的な速さで変化していき、これまでの成功体験にしがみついているだけでは取り残されてしまいかねません。常に「現在」と「未来」を見据えていく必要があると考えるからです。
そのため講師には起業家や、グローバルに活躍している方を多くお招きして授業を展開していきます。
◆カリキュラム
私がグローバルビジネスにおいて欠かせないと考えているのが「国際コミュニケーション」「経営力」「DX・流通・貿易」「メディア戦略」の4つの柱です。
「国際コミュニケーション」は国際ビジネスの現場に求められる高度な語学力とグローバルな考え方を学修し、「経営力」ではビジネスファイナンスや経営組織論といった企業経営に欠かせない基盤を押さえていきます。「DX・流通・貿易」は、グローバルビジネスにおいて日本経済の課題ともいえるサプライチェーンを理解することは欠かせないという判断のもと、基幹科目としてしっかり学んでいきます。展開科目である「メディア戦略」では、動画作成やデザイン、翻訳といった多彩なスキルを磨き、プロモーションなどに活用していきます。いずれも、留学生も迎え入れながらのダイバーシティを実感できる学修環境と、専門職大学ならではの実務家教員による魅力的な授業が展開されていきます。
4年次には学びの集大成として「事業創生実習」を行います。学生が起業のシミュレーションを行い、プレゼンテーション。企業の代表をお招きし、評価や助言を頂くことができるというまたとない機会を用意しました。
◆資格取得支援
TOEIC(R)テストの対策講座や、IT系(ITパスポート試験、MOSなど)の資格の対策講座、日商簿記検定、通関士などの各種検定は、通常は学生自身の個人負担で特別講座などを受講しますが、当専門職大学では資格取得を徹底的にサポートする意味でも、無料で提供しています。業界を超えて求められるスキル、そして資格こそ、可能性を広げてくれます。学生の皆さんには、あらゆる対策講座を積極的に活用してほしいと願っています。
◆インターンシップ
インターンシップは1年次から各学年で 実施。20単位で600 時間という豊富な時間で、現場経験を磨くことが可能。学生の希望に合わせ、国際系、IT系、メディア、物流…と、あらゆるインターンシップ先から選択します。たとえこの時点で将来が明確でなくても、インターンシップで業界や企業を知るうちに理解が深まり、最適な分野を発見できることでしょう。
3つの「I」をモットーに、グローバルに活躍できる最速の道である専門職大学を目指す
高みを目指す過程では、時にはくじけたり、諦めそうになったりすることもあるかもしれません。しかし、自分を信じて信念を貫き、諦めない人こそ最後まで生き残り、成功を手に入れる。そういった事例をこれまで数多く見てきました。若くして独立心とリーダーシップをもち、自分の秀でている部分を磨き、感性を養う。そんな校風と環境が本学にはあります。イントレプレナー(企業内起業家)やプロジェクトリーダーを目指し、延いてはアントレプレナー(真の起業家)として世界に羽ばたく人材となって欲しい。
私は、本学のモットーを次のように定めました。
「Inspiration Imagination Innovation」 ~斬新な発想力と豊かな想像力をもって、 リーダーシップを発揮し、イノベーションを起こす人材を育成~
「Inspiration Imagination Innovation」の3つは、昨日今日でひらめき、形となるわけではありません。常に向き合い、悩み、考え抜いてこそ花開くもの。本学は素晴らしい講師陣と共に学生に寄り添い、必ずやリーダーシップある人材を輩出します。「グローバルBiz専門職大学で学ぶことが、グローバルに活躍できる最速の道だ」。そう評価される学校になりたいと強く思っています。
【Profile】
学校法人 深堀学園 理事長 深堀和子(ふかぼり・かずこ)氏
慶應義塾大学卒業。 外語ビジネス専門学校 校長/独逸機械貿易(株)取締役/全国専門学校日本語教育協会(NACJE)会長/(公財)川崎市生涯学習財団 理事/(社)神奈川県専修学校各種学校協会 理事/川崎商工会議所 顧問