Z世代トレンド大全 #5_蛙化現象


これからの社会を築いていく、Z世代。
「Z世代トレンド大全」では、ティーンエイジャーから、20代前半までをZ世代と定義します。
本企画では、彼らのトレンドや注目キーワードをピックアップ。
Z世代への理解を深め、彼らとのコミュニケーションに役立つような情報を発信していきます!

#5_蛙化現象……好意を寄せていた相手が振り向いてくれた途端に相手のことを好きでなくなってしまう、また相手の些細な行動や発言で気持ちが冷めてしまったり、嫌悪感を覚えてしまう現象。

心理学用語で本来は前者の意味だが、YouTube等で流行するうちに曲解されて後者の意味が広まった模様。 蛙化という言葉は、王女の前に現れたかえるが、王子様に変身するグリム童話『かえるの王様』に由来するといわれています。

より詳しく!

世代間によって、「蛙化現象」の解釈には、ニュアンスの差があるようです。特に10代では、より「好意をもっていた相手の行動に冷める、嫌悪感を抱く」という意味合いで使われることが多い様子。さらに、知っておきたいYouTuberが「きりまる」さん。彼女は、具体的な「蛙化現象」のエピソードを披露して話題に。この為、「蛙化現象」は、彼女の名前を冠して、別名「きりまる化現象」と言われることもあります。

<20代女性のLINEトーク画面より>

どんなシーンで?

具体的に、どんなシーンで「蛙化現象」が起こるのか、編集部のまわりの10代・20代に聞いてみました。

<20代>
「本当に好きだった人に告白しましたが、相手から『好き』と言われた時に嫌悪感を抱いてしまった。矛盾しているようですが、自分のことを好きそうな人が無理だと感じます」(23歳)
「すごく好きな相手から、LINEの返信の熱意が凄すぎて気持ち悪くなってしまった」(22歳)
「告白して両思いが成立したけど、相手の嬉しそうな表情を見ると嫌悪感を抱いてしまいます」(24歳)

<10代>
「フードコートでお盆を持って、キョロキョロと席を探しているのが無理です。もっと段取りよく動いて欲しい!」(17歳)
「お会計で財布を出して小銭を出している姿に、キャッシュレスを使えば?とちょっと冷めました」(16歳)
「食べ放題に行ったときに、元を取ろう!と言われた」(18歳)

このように、10代ではより「日常の些細な行動で、格好悪く見えてしまって嫌悪感を抱く」意味合いで使われるケースが多いようです。

(取材・文=小竹美沙)