Z世代トレンド大全 #6_エモ消費


これからの社会を築いていく、Z世代。
「Z世代トレンド大全」では、ティーンエイジャーから、20代前半までをZ世代と定義します。
本企画では、彼らのトレンドや注目キーワードをピックアップ。
Z世代への理解を深め、彼らとのコミュニケーションに役立つような情報を発信していきます!

#6_エモ消費…… エモ消費とは、エモい、つまり「感情を揺さぶる」という意味で、商品やサービスの購入基準において、「心の充足感」を軸にした消費行動。また、商品やサービスを買うことで「得られる世界観」も、消費の判断基準となります。


<画像提供:富士フイルム>

より詳しく!

具体的な例を見ていきましょう。

1「フィルムカメラ」&「インスタントカメラ」での撮影
スマホで、24時間いつでも高解像度の写真が撮影できるのに、「あえて」フィルムカメラやインスタントカメラでのアナログな撮影を楽しむZ世代が増えているとか。 富士フイルムのチェキは今年で25周年を迎えます。「”チェキ”販売台数」データによれば、2018年の販売台数は、1000万台超を誇り、現在も好調です。


<画像提供:富士フイルム>

シーンは?

Z世代は、「フィルムカメラ」&「インスタントカメラ」で何を撮影しているのでしょうか?
テーマパーク、海、旅行中の何気ない風景からヘアサロンで施術を受けている様子まで、日常を切り取るのが面白いそうです。さらに、フィルムカメラで撮影したレトロな雰囲気の写真やインスタントカメラで撮影している様子をSNSにアップして楽しんでいます。このフィルムカメラの一連の行為自体の「エモさ」、インスタントカメラの、撮ってすぐにプリントが出てくるモノ感、そしてそこから生まれるコミュニケーションに価値を見出しています。

2「硬質カード」デコ
「硬質カード」をご存じでしょうか?
透明なクリアフォルダーで、クリアファイルよりも硬さがあるため「硬質」カードと呼ばれています。アニメ、ゲーム、アイドル好きのZ世代は、硬質カードをシール、リボン、ラインストーンなどでデコレーションして、「推し」の写真やカードを入れるのがブームだそう。「最初からデコレーションされたケースを買えばいいのに」と思う先輩方も多そうですが、そうではありません。Z世代によれば、リボンやラインストーンを買い集め、ケースのデザインを考え、制作する時間そのものも楽しいと言います。お金をだせばだいたいのものは購入できる時代。自分で手作りをすることで新たな価値を見出し、心の充足感を得ているのかもしれません。

この事例においても、推し活でのコミュニケーシンや、できあがったカードを撮影してSNSにアップするまでのコミュニケーションが見据えられています。

(取材・文/小竹美沙、取材協力/富士フイルム)