埼玉女子短期大学 学長 桾沢栄一氏

これからの時代に必要な“企業に近いキャリア短大”として高く評価。
多彩な職業を目指せる専門的なコースに、マナーと教養を磨く教育を融合

 本学は、1989年に商学科、英語科の2学科で開学し、今年35周年を迎えます。現在は、商学科と、英語科から名称変更した国際コミュニケーション学科があり、将来の職業をイメージしながら学べる16のコースを設けています。埼玉県には11の短期大学がありますが、中でもビジネス系の学科に特化して学科編成をしているのが、本学ならではの特長です。

キャリアへの夢を実現させる16のコース制
 商学科には、7つのコース(ファッション・トレンド、ビューティーホスピタリティ、経営・マーケティング、会計・事務コンピュータ、医療事務コンピュータ、医薬品販売・調剤事務、情報社会・データサイエンス)があり、国際コミュニケーション学科にも6つのコース(観光・ツアープランニング、ホテル・ホスピタリティ、エアライン・ホスピタリティ、ブライダル・コーディネート、ウェディング・ファッション、公務・地域プロデュース)があります。さらに両学科の共通語学コースが3つ(英語コミュニケーション、フランス語コミュニケーション、韓国語コミュニケーション)設けられています。コース名でわかるように、卒業後の出口を具体的に見せ、将来の仕事がイメージできるコース設定となっていることが、大きな特長です。本学では開学以降、こうしたコース別の学びに力を入れており、時代のニーズに合わせて新しいコースを設置しています。

目標の変化にも対応できる柔軟性
 将来の職業を見据えた進学というと専門学校が思い浮かぶと思いますが、本学におけるコース別の学びと専門学校との違いは、「教養科目の多さ」だと考えています。専門学校の場合、将来就きたい職業に直結した学びが中心であり、入学時に明確な目標を抱いている学生には適したカリキュラムだと言えます。ただ、高校卒業時に明確なビジョンをもつことはなかなか難しく、仮に目標が明確であっても、学び始めてから自分とのミスマッチを感じる学生も少なくありません。
 本学の各コースでは、将来の仕事をイメージしながらスキルを磨き、必要な資格の取得も目指して学びますが、同時に教養科目を多く取り入れることによって、将来どのような仕事に就いてもその学びが役立つカリキュラムを採用しています。つまり「この仕事に就きたいと思っていたけれど、想像していたものと違う」と感じたら、その時点で方向転換ができます。専門性を磨きながら、一般的な教養も身につけられるのが本学のメリットであり、コース名と直結する職業に就く学生もいれば、学んでいくうちに他分野で自分の適性を活かそうと進路を変更する学生もいます。

学生の学ぶ意欲を捉えた教育
 大学へ進学する場合、その難易度を偏差値によって合格の指標とすることが多いのですが、短期大学の場合、偏差値の高い学校に入ることが目標ではなく、「何をどう学び、何をやりたいのか」が受験生の動機となっていると考えています。そういった現状を鑑みて、本学が改めて重視しているのは、そういった学生の動機を実現できるような教育運営であり、さらには「教育の質を高めていくこと」だと考えています。

教育の質の高さによって、中身の濃い2年間に
 ここで、教育の質を高めていくために本学が取り組んでいることをご紹介しましょう。本学では「教学マネジメント委員会」を編成しており、学生・社会のニーズを反映したカリキュラムを構築しています。中でも課題解決型学習(PBL)のニーズが非常に高いため、学生一人ひとりが自ら課題をもち、その解決に向けて取り組むことができるスキルを磨く授業に力を注いでいます。
 また、専門ゼミ活動も活発に行っています。地域・産学官連携学習活動では、企業や県庁・市役所・サッカーチームなどと連携し、商品企画や企業プレゼンテーション、町おこしなどにつながる活動を行っています。今後は専門ゼミだけでなく、課外活動、サークル活動、学生プロジェクト活動にも活動範囲を広げていくことで、より多くの体験の場を設ける予定です。
 さらには、発表の機会も多く設けており、国際ICT利用研究学会の全国大会に出場した専門ゼミもあります。第7回全国大会において短期大学のゼミとして参加したのは本学のみ。「ファミリーレストランにおけるICT活用とその利便性について」というテーマで、学生発表賞を受賞しました。
 短期大学の学びは2年間ではありますが、工夫次第でさまざまな体験ができます。学生の「やってみたい」という気持ちに寄り添いながら、実現に向けてサポートできることは、少人数制で変化をいとわない短期大学ならではのメリットだと言えるでしょう。 アクティブ・ラーニング、サービス・ラーニング、課題解決型学習を重要視した学びや活動にたくさん触れることは、将来につながるスキルを養うだけでなく、学生の満足度にもつながっています。

毎年99%以上を誇る就職率
 働く場で求められているのは、実務的な即戦力とビジネスマナーをもつ人材です。短期大学の経営は過渡期を迎えつつありますが、コース別の学びやゼミ活動、インターンシップなどで培った実践力と、マナー・ホスピタリティ教育によるビジネスマナーの習得が可能な本学のような学校は、むしろ存在意義が向上していると考えています。特にきめ細かな就職サポートに力を入れており、本学は毎年99%を超える高い就職率を維持しています(*1)。
 短期大学ならではの多様性と柔軟性は、時代の変化に合わせて社会を支え、社会を改善していく人材を輩出する役割を担っていると私自身は考えています。これからも本学は、建学の精神「不偏不羈(ふへんふき)」や教育理念「中庸・自立」といった良き伝統を大切にしながら、効果的に専門分野を学べるコース制とマナー・ホスピタリティ教育を軸に「新しい学びの場」を提供し、なくてはならない高等教育機関であり続けてまいります。
 短期大学の位置づけ、一般的な認知が、これから変わっていくかもしれません。その中でも存続できる、社会的存在理由をもつ学校として成長し続けたいと思っています。

【Profile】
埼玉女子短期大学 学長 桾沢栄一(ぐみさわえいいち)氏
慶應義塾大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程単位取得満期退学。専門は政治学・政治思想史。埼玉県私立短期大学協会理事も務める。
*1/2023年3月卒業生実績。就職希望者数298名、就職内定者数296名、就職率99.3%


【埼玉女子短期大学(スタディサプリ進路)】



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