進路環境データ2019

進路通信・クラス通信、ガイダンス等でお使いいただけるデータです。

『クラス担任のためのキャリアガイダンス』vol.42 掲載紙面

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Data Index

進学の動向

進学費用の動向

社会の動向

 

進学の動向

●大学満足度は教育方針や校風と高い相関

『 卒業時の大学評価項目の中で、大学満足度との相関が高かった項目 』

大学を卒業する先輩に、在籍した大学に対する調査を行ったところ、満足度との相関が最も高かったのが「教育方針や校風に魅力がある」。ほか、交友関係や授業など幅広い項目が上位に挙がった。大学名や偏差値だけで判断せず、こうした項目にも着目して自分に合う進学先を選ぶことが大切だ。

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●オープンキャンパス参加は早期化の傾向

『 高校1年でのオープンキャンパス参加状況 』

大学進学者の9割以上が高校在学中にオープンキャンパス参加を経験。その時期は早期化しており、2016年調査では5割近くが1年時に参加している。学校見学や模擬授業によって進学後の生活をイメージでき、目標の明確化につながる。早期の参加はより効果的だ。

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●国立大の推薦、AO等入学者が2割に近づく

『 入試方式別に見た大学入学者の割合 』

2020年度「大学入学共通テスト」の開始など大学入学者選抜改革が進むなか、各大学でも志願者を多面的・総合的に評価する動きが活発化している。国立大学協会は国立の推薦、AO等による入学者を3割に増やす目標を設定。現在は2割弱だが着実に増加中。受験生は最新情報で対策を。

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●入試に英語外部検定を利用する大学が急増

『 一般入試で4技能英語検定を利用する大学数 』

英語4技能(読む・聞く・書く・話す)を測る、民間の外部検定を一般入試に利用する大学は、3年で4倍近くに増加。利用方法は、外検スコアを個別試験の得点に換算するパターンが最多。大学入試のためだけでなく、その先にあるグローバル社会を見据え、4技能の習得を目指したい。

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●留学する大学生等、年10万人を突破

『 日本人学生の留学状況 』

大学生等の留学数は年々増加。経験者に留学で得たものを聞いたところ、「チャレンジ精神」(70.4%)と「コミュニケーション能力」(67.0%)が「語学(英語)」(61.2%)より上位に。留学を通じて多様な力をつけていることがわかる。

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●実践的な専門教育の現場に変化

『 「職業実践専門課程」の認定学科の割合 』

企業と連携して職業教育を行う専門学校の学科に認定される、職業実践専門課程。現在認定されているのは全学科の約4割。認定の有無は学校選びの参考にできる。また、新たに制度化された専門職大学・専門職短期大学は、2019年度に計3校開設。今後の動向に注目だ。

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 ●大卒者の14人に1人は無業

『 大学・短大卒業者の進路状況 』

2018年大学卒業者全体に占める就職者の割合は77.1%で前年比微増。大学院等への進学者は全体で10.9%だが、理系学部の比率は高め。就職が好調ななか、進学でも就職でもない(無業)者が7.0%存在。なぜその学部で学ぶのか、高校時代から大学卒業後を見据え、目的・目標をもって進学することが大切だ。

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●職に直結しやすい専門学校の学び

『 専門学校卒業者の就職状況 』

2017年度間の専門学校卒業者に占める就職者の割合は8割超。その多くが、学んだことを生かせる分野へ就職。なかでも医療、教育・社会福祉、衛生などが好調だ。ただし最終的には本人次第。高校時代の進路選択で適性や興味・関心を見極めたうえで進学を。

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進学費用の動向

●初年度学納金は約100万円~。分野によって大きな差

『 大学・専門学校の初年度納付金 』

大学の初年度納付金(上記凡例の5項目の合算)は、国立はほとんどが標準額82万円。しかし、独自値上げを行う国立も出始めた。私立は学部系統によって異なる。専門学校の初年度納付金も分野の差が大きく、約100万~180万円。また、就学年数によって卒業までの費用が変わるので、入学前に総額の見通しを立てておくことが大切だ。

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●受験時だけで40万円前後が必要

『 大学受験にかかる費用 』

大学受験費用(受験料、受験のための交通費・宿泊費)は受験回数や受験地によって変わるが、平均では約30万円。入学しなかった学校(併願校)への納付額も合わせると平均40万円前後。受験期だけでもかなりの出費となるので、家庭で話し合って受験計画を立てる必要がある。

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●一人暮らしの年間生活費は平均110万円

『 一人暮らしの大学生の年間支出 』

一人暮らしの大学生の平均生活費(食費、住居・光熱費、娯楽・し好費など)は年間で約110万円、ひと月あたり約9万円。その半分近くを占める住居費は地域による差が大きく、都市部はより高額に。学校納付金だけでなく、学生生活のための資金も忘れずに準備したい。

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●貸与型奨学金は返還イメージをもって利用

『 日本学生支援機構第二種奨学金の返還例 』

貸与型奨学金は将来、返還が必要。返還イメージをもって利用したい。また、2017年度、日本学生支援機構は返還不要の給付型奨学金制度を創設。2020年度から、低所得世帯を対象に大学・専門学校等の授業料等が減免される高等教育無償化制度も開始予定。必要な人は学校に相談を。

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社会の動向

●多様な人と協働する力は一層重要に

『 職場の人材の多様化の状況 』

この5年間で、性別、年齢、国籍、雇用形態、職種など職場の人材の多様化が進んだという企業は約5割。5年先はさらに多様化が進む見通しだ。多様な人材とチームを組み働く社会で活躍するには、高校時代から学校行事や探究学習等で年齢や立場の異なる人と協働する力を育むことが大切だ。

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●国内メーカーで進む海外事業展開

『 日本の製造業企業の海外生産比率・海外売上高比率 』

日本の製造業企業に対する調査によると、「海外生産比率」と「海外売上高比率」は上昇傾向にあり、2017年度はそれぞれの海外比率が約4割を占めた。海外との取引や協力が不可欠なこれからの時代、働く人には広く語学力や多様性の受容、グローバルな視点が求められる。

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●女性も活躍しやすい社会へ

『 女性管理職(課長相当職以上)を有する企業の割合 』

課長相当職以上の女性管理職がいる企業の割合は、2000年度 47.2%から2017 年度60.5%に上昇。世界の中ではまだ低い水準だが、現在、国を挙げて男女共同参画に向けた待遇の改善や社会制度の見直しを推進中。多様性が求められるなか、女性のもつ可能性にさらに期待が高まっている。

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●9年連続で好調続く高卒就職

『 高卒者の就職(内定)状況 』

高卒者の就職状況は2009年度以降上昇が続いている。18年度は12月時点の内定率が91.9%と前年度を上回っており、3月末の就職率にも期待できる。一方で、高卒者の3年以内離職率は4割前後と高い。安易な選択による早期離職を防ぐため、適性診断、企業研究、志望動機の検討など丁寧な準備が欠かせない。

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●大卒就職状況は堅調だが、大企業は狭き門

『 大卒求人倍率の推移 』

2019年3月卒業予定の大学生・大学院生の求人倍率は1.88倍と、前年より0.10ポイント上昇。ただし、企業規模別にみると、従業員1000人未満の企業は上昇、1000人以上の企業はやや低下しており、両者の差は一層拡大。売り手市場でも、人気の高い大企業への就職は狭き門だ。

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●企業はコミュニケーション能力を最重視

『 大卒採用で企業が特に重視した点 』

大学生の採用で企業が重視するトップ3は「コミュニケーション能力」「主体性」「チャレンジ精神」。11位以下には「語学力」「履修履歴・学業成績」「留学経験」もあがっているが、それら以上に、困難な状況でも主体的 に周囲を巻き込みながら課題解決に取り組む人間力が求められている。

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●AI(人工知能)との共存が求められる時代へ

『 AIによる業務の代替可能性 』

AIが自分の業務を代替する可能性について、働く人の約6割が「一部代替が可能」と回答したのに対して、「仕事のほとんどが代替可能」はわずかだった。これからは、それぞれの得意を生かしながらAIと共存する時代。AIが代替できない創造性などの人間的資質を養い発揮していく志向が必要だ。

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●副業・兼業含むキャリア設計が拡大の方向

『 5年先の副業・兼業の意向 』

今後5年先の副業・兼業の意向について、働く人の約4割が前向きに回答。その目的は、「収入を増やしたい」のほか、「活躍の幅を広げたい」「様々な分野の人脈を構築したい」など、自らのキャリアに生かされる項目も上位に。人生100年時代、複数のキャリアをもつことも長く働き続ける方法の一つとして注目される。

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※掲載データは『クラス担任のためのCareer Guidance』Vol.42(2019年4月発行)に掲載されたものです。