コロナを超え、いざ、次のステージへ教育、進路指導をどう転換していくか? 【調査レポート】「高校教育改革に関する調査 2021」

10年に1度の学習指導要領の改訂に向けた準備と入学者選抜改革が重なり、まさに大きな変化を予定していた昨年度。そこへ予想もしなかったコロナ禍、それによるICTの活用…と、日々「変化対応力」が問われ続け、鍛えられた年だったのではないでしょうか。  

弊社にて2月に実施した「高校教育改革に関する調査」においても、計画を何度も修正しながら対応しつつ、見直しを機会に変えて改革を前に進めようとしたり、制約の中で本質に立ち返り、授業改善や探究を進めている先生方の姿が窺える結果となりました。また調査ではいくつかの項目で〝これまで〞と〝これから〞を分けて聞いており、そこからは〝今〞を起点に大きく方針や取組を転換しようとしている様子も浮かび上がってきました。  

ここから改めて、これからの時代にふさわしい教育や進路指導をどう組み立てていけばよいのでしょうか。  

特集の後半では、管理職の先生方に激動の年を振り返りつつこれからにつながる〝兆し〞を語り合っていただき、またこれからの指針のひとつである「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して(答申)」の審議に関わった荒瀬克己氏に、新学習指導要領とのつながりも踏まえ、それらをどう学校づくりに生かしていくことができるかをお伺いしました。  

調査にご協力いただいた全国の先生方に、深く感謝を申し上げるとともに、本調査、ならびにこの特集が皆様のこれからの学校づくりや進路指導の参考になれば幸いです。

林知里(本誌デスク)

【調査概要】
調査対象:全国の全日制高等学校4738校
調査方法:郵送調査+インターネット調査
調査期間:2021年2月1日(月)~3月5日(金)
注)新型コロナウイルス感染症の影響により当初予定2020年を2021年に変更し実施した。前回調査実施は2018年。
有効回答数:1156校(回収率24.4%)

【回答者プロフィール】
設置者別
国立4校(0.3%) 都道府県立790校(68.3%) 市町村区立55校(4.8%) 私立301校(26.0%) 無回答6校(0.5%)

高校タイプ別
普通科単独校676校(58.5%)普通科と他学科併設233校(20.2%)総合学科75校(6.5%) 専門学科128校(11.1%) その他7校(0.6%) 無回答6校(0.5%)
地域区分
北海道91校(7.9%) 東北140校(12.1%) 北関東・甲信越140校(12.1%) 南関東208校(18.0%) 東海128校(11.1%) 北陸29校(2.5%) 関西143校(12.4%) 中国・四国128校(11.1%)九州・沖縄143校(12.4%) 無回答6校(0.5%)
校務分掌別(※複数部署による回答校あり)
校長109校(9.4%)副校長・教頭278校(24.0%)主幹教諭64校(5.5%)教務主任126校(10.9%)進路指導主事547校(47.3%)学年主任10校(0.9%)進路指導部138校(11.9%)教務部16校(1.4%)学年担当32校(2.8%)その他36校(3.1%)無回答3校(0.3%)