関係を深める!導入アイデア集 #01_ペーパーピース

 各教科におけるグループワークや探究活動を通して欠かせない、コミュニケーション。
しかし、自分の意見を伝えて考えを深めあうには、よりよい関係つくりが大切ですよね。
本連載では、生徒同士の関係つくりはもちろん、生徒と教師の関係つくりにも効果的な活動をご紹介します。



春野伸一先生 ●プロフィール

春野 伸一先生
塾講師を経て、公立中学校教員。クラスレクやエンカウンターを活用した手法を用い、生徒が安心して自分らしく活動できる環境づくりを研究中。著書『中学生・高校生でも盛り上がる!学級レク厳選120(春野伸一著)・ほんの森出版』

#01_ペーパーピース

活用するのに効果的なタイミングや効果

 生徒同士のつながりができ始めた段階で実施するのが効果的です。活動を通して班内での多くの対話が生まれるのを目指します。


手順


【1】先生が不要になった紙または新聞紙など(1枚)を4~8つに破いて、1セットとしてまとめておきます。公平性を公平性を担保したい場合は、どの班も同じ模様にするため、A3程度の大きさの用紙に同じものを印刷 したものを準備しておくといいでしょう。

【2】各班に①で準備したものを配ります。その際、簡単に「机の上に破られた紙があります。これを班員で組み合わせて元の1枚の紙にします。」とルールを説明しましょう。

【3】班員は机を取り囲んで立ち、その机の上に破かれた紙を重ならないようにバラバラに広げます。先生はバラバラになっているか、すべての班を確認しましょう。

【4】いよいよ活動スタートです。「では全員立ちましょう。戻せたら座ります。よーい、スタート」と言って始めましょう。

活用する上でのポイント

 班でのレクリエーションの様子を写真に撮り、学級通信等に掲載するのもいいでしょう。どのレクリエーションについても言えることですが、生徒の活動場面をつくるということは「褒める場面」が増えることになります。

 レクリエーションをやっている途中の生徒への誉め言葉として、「今の友達のへの声掛け、すごく良いね!」「その案○○さんにとって、とても助かったと思うよ」「○○さんの声掛けのおかげで盛り上がるね」などの言葉を積極的に先生が言いましょう。
 
レクリエーション終了後は、どの班にも「友達にしてもらって助かったこと・嬉しかったこと」などをリフレクションシートとして書かせるのもおすすめです。それを終礼 時や次の日のSHR で伝えると効果抜群ですよ。

 思春期真っ只中の高校生にとって、「レク」という活動に少々違和感を覚える先生方もいるかもしれません。しかし、近年では大人のためのエンカウンター活動などもさまざまな企業で取り組まれています。ぜひ、生徒自身の心理的安全性を高める活動のひとつとして、取り入れてみてはいかがでしょうか。


イラスト/桔川シン

『中学生・高校生でも盛り上がる!学級レク厳選120(春野伸一著)・ほんの森出版』 『中学生・高校生でも盛り上がる!学級レク厳選120(春野伸一著)・ほんの森出版』
春野伸一(著)/ほんの森出版

本連載にご寄稿いただいている、春野伸一先生のご著書『中学生・高校生でも盛り上がる!学級レク厳選120』は、Amazonおよび楽天市場などで販売中。ミニレクやミニゲームを中心とした学級レクが120種類収録されており、生徒同士の交流や人間関係のスキル向上に役立ちます。ぜひお手に取ってみてくださいね。