関係を深める!導入アイデア集 #04_一斉に回れ

 各教科におけるグループワークや探究活動を通して欠かせない、コミュニケーション。
しかし、自分の意見を伝えて考えを深めあうには、よりよい関係つくりが大切ですよね。
本連載では、生徒同士の関係つくりはもちろん、生徒と教師の関係つくりにも効果的な活動をご紹介します。

春野伸一先生 ●プロフィール
春野 伸一先生 塾講師を経て、公立中学校教員。クラスレクやエンカウンターを活用した手法を用い、生徒が安心して自分らしく活動できる環境づくりを研究中。著書『中学生・高校生でも盛り上がる!学級レク厳選120(春野伸一著)・ほんの森出版』

#04_一斉に回れ

活用するのに効果的なタイミングや効果

 定期テストや実力テスト終了後などのタイミングで、生徒へのご褒美として実施すると効果的です。MVPを生徒からの拍手等で3人ほど選ぶと、さらに盛り上がりますよ。


手順

【1】先生は次のように生徒に伝えます。「全員起立して、前を向いて目をつぶります。私が手を1回叩いたら、目をつぶったまま右に90度、2回叩いたら左に90度、3回叩いたら180度、4回叩いたら1回転しましょう」

【2】(ゆっくり目の手拍子で)「(パン・パンパン・パン・パンパンパンパン!)全員目を開けましょう。今の場合だと、右に90度回転している人が正解になります」

【3】実際にレクをスタートします。生徒の状態を見ながら、手を叩いていきましょう。最後に先生が「目を開けてください」と言います。間違った方向を向いている生徒を座らせます。座った生徒は視聴者となります。

【4】先生はどんどん手拍子を早くしていきます。立っている生徒が10人未満、視聴者が20人以上になれば、かなり盛り上がりますよ。


活用する上でのポイント

 本番を始める前に、練習タイムをとってあげるとルールへの理解が深まります。実施する際は、机や椅子などにぶつかってけがをしないようにしましょう。正解者だけを選抜して、手を叩くペースを速めて挑戦しても盛り上がりまよ。


 思春期真っ只中の高校生にとって、「レク」という活動に少々違和感を覚える先生方もいるかもしれません。しかし、近年では大人のためのエンカウンター活動などもさまざまな企業で取り組まれています。ぜひ、生徒自身の心理的安全性を高める活動のひとつとして、取り入れてみてはいかがでしょうか。


イラスト/桔川シン





『中学生・高校生でも盛り上がる!学級レク厳選120(春野伸一著)・ほんの森出版』 『中学生・高校生でも盛り上がる!学級レク厳選120(春野伸一著)・ほんの森出版』

春野伸一(著)/ほんの森出版




本連載にご寄稿いただいている、春野伸一先生のご著書『中学生・高校生でも盛り上がる!学級レク厳選120』は、Amazonおよび楽天市場などで販売中。ミニレクやミニゲームを中心とした学級レクが120種類収録されており、生徒同士の交流や人間関係のスキル向上に役立ちます。ぜひお手に取ってみてくださいね。