関係を深める!導入アイデア集 #02_アット・ザ・セイム・タイム・パス

 各教科におけるグループワークや探究活動を通して欠かせない、コミュニケーション。
しかし、自分の意見を伝えて考えを深めあうには、よりよい関係つくりが大切ですよね。
本連載では、生徒同士の関係つくりはもちろん、生徒と教師の関係つくりにも効果的な活動をご紹介します。

春野伸一先生 ●プロフィール
春野 伸一先生 塾講師を経て、公立中学校教員。クラスレクやエンカウンターを活用した手法を用い、生徒が安心して自分らしく活動できる環境づくりを研究中。著書『中学生・高校生でも盛り上がる!学級レク厳選120(春野伸一著)・ほんの森出版』

#02_アット・ザ・セイム・タイム・パス

活用するのに効果的なタイミングや効果

 学級の状態として、「相性が合う友達同士の会話はできている」が、「その他まだ知らない人や多くのことを話したことがない友達がまだ学級内にいる状態」のときに実施してみましょう。


手順

【1】両腕を広げて届く程度離れて、班員で輪になって立ちます。中央を向いた状態になり、1人1個ずつ右手に(あるいは両手で)ピンポン玉を持ちます。

【2】事前の作戦会議でにて班のメンバーと決めた合図(例えば、「せーの、はい!」など)で、自分の右隣の人にピンポン玉を片手(あるいは両手で)パスします。

【3】(2)で左隣の人からパスされたピンポン玉を床に落とさず片手(あるいは両手で)受け取ります。


活用する上でのポイント

 連続回数で競うほかにも、 1回のチャンスで成功するかチャレンジするのも面白いでしょう。何か生徒が喜ぶような特典を予告しておけば、より盛り上がりますよ。

 優勝した班に、皆の前で実演してもらうのもおすすめです。チームビルディング型のゲームなので、班員同士がうまくいく方法を話し合う(かけ声の仕方やタイミングなど)作戦会議を3分ほどとってからにゲームを始めましょう。

 思春期真っ只中の高校生にとって、「レク」という活動に少々違和感を覚える先生方もいるかもしれません。しかし、近年では大人のためのエンカウンター活動などもさまざまな企業で取り組まれています。ぜひ、生徒自身の心理的安全性を高める活動のひとつとして、取り入れてみてはいかがでしょうか。


イラスト/桔川シン





『中学生・高校生でも盛り上がる!学級レク厳選120(春野伸一著)・ほんの森出版』 『中学生・高校生でも盛り上がる!学級レク厳選120(春野伸一著)・ほんの森出版』

春野伸一(著)/ほんの森出版




本連載にご寄稿いただいている、春野伸一先生のご著書『中学生・高校生でも盛り上がる!学級レク厳選120』は、Amazonおよび楽天市場などで販売中。ミニレクやミニゲームを中心とした学級レクが120種類収録されており、生徒同士の交流や人間関係のスキル向上に役立ちます。ぜひお手に取ってみてくださいね。