メイクを通して「自分らしさ」を知り、育む。
『KATE SCHOOL』を取材して

キャリアガイダンス編集部の山田です。
昨年2023年12月22日(金)、グローバルメイクアップブランド『KATE(ケイト)』主催の「KATE SCHOOL」へ行ってきました!取り組みの詳細や当日の様子について、レポートできればと思います。

■KATE SCHOOLとは

メイクの仕方を学ぶのでなく、今まで使ったことのない色や塗り方など自由にメイクをすることで、自分らしさを表現することの楽しさを知り、自己表現の可能性を広げるきっかけづくりを授業の中で実施されている取り組み。

授業は、KATEの「ザ アイカラー」という単色アイシャドウを用いて展開されます。
このアイシャドウにはカラーバリエーションが100色以上あり、それぞれに「語り合いたい」「我に激甘」などの欲を表現した色名がつけられています。
参加生徒は、事前ワークで欲名リストの中から気になる4つを選んでおり、当日その欲名のついた4色のアイシャドウパレットを受け取って、授業に挑みます。


■当日の様子
開催校:愛知商業高校(愛知・県立)
参加生徒:1年生男女40名
当日の授業内容:
①【授業趣旨説明】
生徒が事前に選んだ欲名のついた4色のアイシャドウパレットをひとりひとりに配布
②【自分らしさを知る】
欲を表現した色名の選択理由について、自身の思いや考えを探究し言語化する
2人1組でディスカッション

③【自分らしさの表現】
4色の中から直感的に気に入った色を使い、自由な塗り方でメイクシート上にメイクを実施

④【自分らしさの発見】
自身の顔に、自由な塗り方で実際にメイクをしていく
⑤【発見した自分らしさを記録】
アイシャドウパレット以外のアイテムも使い、自分らしい表現で施したメイクした姿を撮影

⑥【自分の未来の可能性を想像する】
②でディスカッションを行ったペアで、授業を通して発見した新たな一面をシートに記入し合う
メイクで変化した自分が他者にどう映るか知ることで、自分にどんな可能性があるのかを想像する
⑦【授業総括】

■参加してときめいたこと
授業を見学して特に素敵だと思った4点を、ときめきポイントとして紹介させてください。
①自分だけのアイシャドウパレット

自分の選択内容で構成されたアイシャドウパレットは、封筒に入って机の上に置いてあります。封を開いてパレットを手に取る瞬間、生徒の表情がパッと明るくなったように思えました!心をぎゅっと掴む仕立て、素敵です。
②自然と生まれるポジティブな声掛け
「〇〇ちゃん、かわいい!」「今塗った色、めっちゃ似合う!」などの声が教室のあちこちで飛び交っていました。自分らしさを表現することの楽しさを知り、自己表現の可能性を広げる環境づくりとして、ポジティブな声を掛け合うというのはかなり重要ですよね。
③自分の世界にフッと入る瞬間を目撃

最初はなかなか手が動かず、周囲の友達を追って真似ていた生徒が、授業終盤では鏡を抱えてメイクに没頭する・・・なんてことも。
行き詰まっていそうな生徒には、アドバイザーの方がすかさずサポートに入られていて、安心のフォロー体制でした。
④夢中になる生徒を見て、感心される先生方
教室には校長先生や学年主任の先生がいらっしゃっていました。生徒の表情の変化に、嬉しそうに感心される姿が印象的でした。

■さいごに
「KATE SCHOOL」中、夢中にメイクを楽しむ生徒の姿を見ながら、自分自身を顧みての発見をひとつ。
私自身、最新のコスメ情報をチェックしたり、動画サイトでメイク動画を見たりするのが好きなので、メイクを楽しめている自負がありました。
ただ、アイシャドウチップで頬にハートを描く※生徒を見て(個性的な使い方をするなあ)と思ったとき、ハッとしました。
アイシャドウだからといってアイメイク以外に使ってはいけない理由はどこにもありません。(この部位にはこのツールでこの色を乗せる…)私は、メイク工程や色使いに対して、無意識にルールを作っていたんですよね。「こうあるべき」と最短ルートを求めて、選択の幅を狭めていました。
メイクって本来、もっと自由に楽しんでいいものだよなと、改めて認識することができました。
私が高校生のときにもこんな授業があれば…と羨ましさまで感じた、素敵な取り組み。今後の展開も、楽しみです。

※本授業で使用された「ザ アイカラー」は、アイシャドウ以外に、眉・チーク・ハイライト・シェードにマルチ使いできる商品とのこと。