静岡産業大学 学長 小泉祐一郎氏
実践や行動を重視した教育により、確実に自分の力に!
静岡県の産業界の発展を担う人材の育成に力を尽くします
2つのキャンパスがある、経営とスポーツ科学に特化した大学
本学の歴史は磐田郡於保村(現在の磐田市)に生まれた教育者・牧野賢一氏が昭和28年(1953年)4月に静岡学園大学予備校を設立し、その2年後の昭和30年(1955年)4月、学校法人静岡学園大学予備校が文部省(現在の文部科学省)より認可を受けたことから始まりました。
牧野氏は袋井商業高校の教員として従事した経歴をもっていました。その牧野氏が最初に開校したのが商業科と普通科を設置した静岡学園高等学校で、昭和41年(1966年)4月のことでした。牧野氏は昭和53年(1978年)4月に静岡学園中学校を開校。昭和63年(1988年)4月には静岡学園短期大学を開学しました。
それからしばらく時間が経過し、本学が開学したのは平成6年(1994年)4月のこと。当初は経営学部経営環境学科の1学部1学科からスタートしました。その後、経営分野を中心に学部・学科を拡大してきたことに加え、令和3年(2021年)4月、新たな分野としてスポーツ科学部スポーツ科学科を開設しました。昨今は経営学部やスポーツ科学部の学びに情報の要素を加え、より先進的な教育に尽力しています。
本学には藤枝キャンパスと磐田キャンパスの2つがあります。経営学部の学生は藤枝キャンパスと磐田キャンパスの両方で学ぶことができ、学生たちは興味のある内容、参加したいクラブ・サークル活動、ライフスタイルなどに合わせ、自分にふさわしいキャンパスを選択して学んでいます。また、スポーツ科学部の学生は磐田キャンパスにて学びを深めています。
学んだことを確実に血肉にし、探究や学修の「型」も見つける
本学の「建学の精神」は創立者・牧野氏が掲げた「孝友三心」(服する心、感謝する心、全うする心)を継承しており、「理念」としては、(1)「『東海に静岡産業大学あり』といわれる、小粒だがキラリと光る個性ある存在になる。新しい大学を創造し、大学の新しいモデルとなる」、(2)「豊かな教養と、高潔な倫理観、人間愛、社会に対する広い貢献意識を備えた職業人、社会のリーダーの育成に努める。21世紀の産業社会と国際社会の求める専門的職業教育を推進することに徹する」の2つを掲げています。
理念にあるように、「大学の新しいモデルとなる」ため、また、「専門的職業教育を推進する」ため、本学は独自の教育を確立しています。特に大切にしているのは学生の自主性を重んじることで、学生が自らテーマを決めることができる学びの機会を豊富に用意しています。
学生はまず1年次の「基礎ゼミナール」で幅広い分野の基礎について学びます。この「基礎ゼミナール」とは別に設けているのが多彩な分野から選択して履修できる「専門演習」で、学生は最大8名の教員からそれぞれ専門的な指導を受けることができます。そしてその後、「専門ゼミナール」で興味や進みたい分野の専門性をさらに高めていきます。この環境により、学生たちは好きな分野・追究したい分野により強い興味・関心を抱くことができ、その結果として知識を深め、技術を高めていきます。
また本学では、それぞれの学生が自分に合った探究や学修の「型」を見つけることができるような教育にも力を入れています。具体的には経営学部に8つのコース(経営学科に5つ、心理経営学科に3つ)、スポーツ科学部スポーツ科学科に4つのプログラムを用意しており、それぞれのコース・プログラムに複数の教員を配置しています。学生は同じコース・プログラムを選んだとしても教員ごとの多彩な指導を受けることができるというわけです。
学生たちは一人ひとり興味のある分野についてさまざまな方法で学ぶこの環境のなか、学んだことを確実に血肉にしていきます。それと同時に自分に合った探究や学修の「型」を見つけることもできます。ここで身につけたそれぞれの探究や学修の「型」というものは環境が変わっても活かすことができるものであり、社会に出てから役に立つ人材となるための素地となります。
地域と連携して学ぶ「実学教育」を推進
ところで、経営学というものは教室にある椅子に座り、理論を学ぶだけではあまり意味がありません。理論を詳細に伝えようとしても、教室で学ぶだけでは今ひとつピンとこないことがほとんどなのです。本学が「実学教育」を重視しているのは教育のリアリティを高めるためでもあります。
「実学教育」の一例として、経営学部のあるコースでは学生と教員が顧客としてフランチャイズ展開している有名企業が運営する地元のフランチャイズ店に赴きました。
例えば回転ずしのフランチャイズ店。授業では「固定費のなかで廃棄率を2%に抑える必要がある」という理論を学生に諭すことがあります。しかし実際には廃棄率を2%以内に抑えていない店舗もあります。それは店舗ごとに運営する環境に違いがあり、それぞれの環境に合わせた戦略を立てる必要があるためです。
また、ある全国チェーンの鯛焼き屋さん。「フランチャイズ店というのは本部が提供するもの以外を販売してはいけない」というセオリーがあるのですが、本部が提供する商品とは違うものを販売している店舗もまれにあります。その店舗としてはさらなる売り上げを目指すべく、いろいろな商品を提供してみたい。本部はその思いに対し、該当する店舗を実験店として認めていることの一例です。
いくつもの電化製品店を回り、その店舗が立地する場所によって=客層によって売れ筋の商品が異なることを分析したコースもあります。このように、どのコースを選択しても学生たちはそれぞれの学びのなかでさまざまな角度から考えることを習慣にしていきます。
受け身で学ぶ授業では「ああそうなんだ」で終わってしまうことがほとんどです。それよりも顧客目線、経営者目線で経営を考える機会を通じ、学生はより知識を身につけることができます。これが「実学教育」のメリットです。これは4つの専門プログラムを用意しているスポーツ科学部も同様で、スポーツ科学部の学生たちは充実した施設・設備を活用しながら自分で経験し、自分で答えを見出す力を養っていきます。
学生の夢や目標を叶えるための「会計塾」「公務員塾」「就職支援塾」「SSU教員採用試験突破塾」「保育士養成塾」といった「学内塾」を無料で展開している大学は全国的にも珍しいと思います。また、「冠講座」では静岡県と関係の深い企業、団体、行政機関の担当者が来校し、授業を行ってくれます。この講座ではリアルな仕事の内容や課題、最先端の取り組み事例など、現場にいる方たちだからこそ語ることができる貴重な話を聞くことができます。
企業とコラボして新商品を開発したり、イベントを企画して開催したり、地域の課題について意見交換したりするこれら「実学教育」での経験を通じ、学生たちは実践力を高めていきます。また、ここでの経験がきっかけでやりたい仕事を見つけ、講座提供企業に就職した先輩もいます。
本学ならではの強みを活かし、静岡県の産業に貢献する人材を育成
今後は2つのキャンパスそれぞれの文化を大事にしながら、経営、スポーツ、情報のつながりをさらに強化していきたいと考えています。藤枝キャンパスでもスポーツ科学の授業を受けることができるようにするなど、両キャンパスのさらなる融合、人材のさらなる活用も目指していきます。
本学では教職員がAIを活用した授業や職務について発表する機会を毎週1回設けています。本学には情報学部がありましたし、経営学部経営学科にAIデータサイエンスコースを設けていることもあり、元々この分野に強みがあります。
スポーツ科学部はスポーツの実践力を高めるのではなく、スポーツを通じて科学を学ぶ学部です。この学部にはデータを解析したり処理したりする最先端の工学機器を積極的に導入しています。
静岡産業大学ということで、目指しているのは産業の人材、特に静岡県の産業に貢献する人材を輩出することです。これらの強みを活かし、今後も静岡県の産業界の発展を担う人材の育成に尽力していきます。

【Profile】
静岡産業大学 学長 小泉祐一郎(こいずみ ゆういちろう)氏【学歴】
法政大学文学部地理学科卒業
名古屋大学法学部法律学科卒業
法政大学大学院政策創造研究科修士課程修了
法政大学大学院公共政策研究科博士後期課程修了
【学位】
博士(公共政策学)
【専門分野】
法学、公共政策学、人文地理学、地域学
【経歴】
1984年、静岡県庁に入庁
自治省や総理府などの勤務を経て、1997年に静岡県に帰任
2017年4月より静岡産業大学情報学部教授
【現職】
静岡産業大学経営学部教授
2026年4月1日より静岡産業大学学長に就任。現在に至る
【名古屋文理大学(スタディサプリ進路)】
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