CASE.3 教員を志望する生徒や保護者が教員の働き方について不安視している

進路指導の場面で悩む場面、ふと立ち止まる瞬間があっても、立場上、なかなか率直に相談できる相手がいなくて、お困りの先生方も多いはずです。
カウンセリングの領域では、カウンセラーが自身の担当する個別のケースについて、熟練した指導者と対話し、自身のカウンセリングの過程や問題点を振り返ることで、より良いカウンセリングのあり方を模索する手法があります※。
この連載ではキャリア・カウンセリングの専門家である三川先生と現場の先生方の対話を通じて、現場の先生ご自身が「より良い進路指導のあり方」を考えていく様子をレポートします。

※「スーパービジョン」という手法。事例をもつカウンセラー(スーパーバイジー)と指導者(スーパーバイザー)で行う。

CASE.3 県立高校 教務主任 櫻井先生(仮名) 40代前半
本校には以前から、教員を志望する生徒が多くいます。
ただ近年、職業選択で働き方やワークライフバランスを重視する風潮もあってか、
教員を志望する生徒や保護者からこんな相談を受けることが増えました。

学校の先生になりたいのですが、よく
「忙しい仕事で、“ブラック”だという人もいる」
と聞くので、どうすべきか悩んでいます。
親からも「大変な仕事だから、やめたほうがいい」と言われて…。

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