キャリアガイダンス vol.420 2017.12
教科の「見方・考え方」を働かせる授業とは?
「深い学び」 の鍵となる教科の特質に応じた「見方・考え方」/「見方・考え方」を授業でどう働かせる?/生徒が自ら気づき、引き寄せた「見方・考え方」が人生を楽しくする
編集長が語る 特集の見どころ
中学・高校時代に学んだことが、社会に出てからも役立っていると感じた経験があると思います。それはどんな場面で、どのような内容でしょうか? 例えば、複雑な事象に直面して解決が求められるようなとき、要因となる変数を減らして解決の糸口を数学的に探ってみたり、史実の出来事から解決の手掛かりを得たりと。
次期学習指導要領の答申が発表されて、ちょうど1年が経ちました。既に公示されている小・中学校に続き、まもなく高校も公示されます。「何を知っているか」から「何ができるようになるか」へ。これからの社会を生きて働くうえで必要となる「資質・能力の3つの柱」を育んでいくために、「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善の取り組み、なかでも「深い学び」の視点はとても大切なIssue であることは周知のとおりです。その深い学びへの鍵となるのは各教科等の特質に応じた「見方・考え方」であり、それはさらに「各教科等の学習の中で働くだけではなく、大人になって生活していくにあたっても重要な働きをするものとなる」と言及されています。まさに
日常の授業こそが、キャリア教育ではないでしょうか。
では、この各教科等の特質に応じた「見方・考え方」とは? 生徒たちが本来もっている学ぶ力を引き出し、生徒視点からの教材研究、授業デザインについて考えていくための視点とは? そして、先生方が教科の学びを通じて、生徒たちに伝えたいことは何でしょうか。
本特集が先生方の「授業観」を見つめ直すきっかけになれば幸いです。
山下 真司(本誌 編集長)
■特集
教科の「見方・考え方」を働かせる授業とは?
「深い学び」の鍵となる
教科の特質に応じた「見方・考え方」
益川弘如(聖心女子大学 教授)
各教科等の特質に応じた
見方・考え方のイメージ
「見方・考え方」を働かせる授業
【英語】布村奈緒子先生(両国高校)
【公民】大畑方人先生(高島高校)
【美術】野村由香里先生(高志高校)
【物理】小竹知紀先生(立命館宇治高校)
【数学】井上芳文先生(広島大学附属高校)
【日本史】前川修一先生(明光学園高校)
【クロスカリキュラム】市立千葉高校
学校設定科目【探究】桐生高校
生徒が自ら気づき、引き寄せた「見方・考え方」が人生を楽しくする
下町壽男(岩手県立花巻北高校 校長)
■連載
進路指導実践を磨く!
球磨工業高校 (熊本・県立)
進路指導ケーススタディ
受験期が迫って、焦りや不安から
浮き足立っている生徒
先進校に学ぶキャリア教育の実践
常盤高校 (埼玉・県立)
地域課題解決型キャリア教育
岡山後楽館高校 (岡山・岡山市立)
これからの推薦・AO入試指導
Season3 <藤岡慎二>
これからプロジェクト型の学習を取り入れるにあたって、推進のポイントや考慮すべきこと
『希望の道標』
第43回:伊勢根付職人/梶浦明日香
今、教育が変わるとき。 LEADERS
札幌第一高校 校長 浜館宏樹
名城大学附属高校 学校長 岩崎政次
Top Interview -変革に挑む-
尚絅学院大学 学長 合田隆史
学校法人大原学園 理事長 中川和久
リクルートサービスを活用した進路指導実践事例
【進路】東北学院中学校・高校(宮城・私立)
【学習】常翔啓光学園高校(大阪・私立)
■別冊付録
若者を成長させる
「挑戦」と「失敗」のメカニズム
失敗学から考えるに“挑戦心と創造性を育む”大学教育
事例レポート:京都外国語大学
新設・国際貢献学部
“本気の挑戦”が失敗も前進に変える