進路環境データ2020

進路通信・クラス通信、ガイダンス等でお使いいただけるデータです。

『クラス担任のためのキャリアガイダンス』vol.43 掲載紙面

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Data Index

進学の動向

進学費用の動向

社会の動向

 

進学の動向

●志望校選びに役立つ「アドミッション・ポリシー」

『 志望校検討時の大学のアドミッション・ポリシー役立ち度 』

すべての大学は、求める学生像などをまとめた「アドミッション・ポリシー(AP)」(入学者受け入れ方針)を策定・公表している。個別大学のAPを調べたことのある高校生の約8割が「役に立った」と回答。自分に合う進学先選びや、進学準備の活動の参考として、興味のある大学について調べておきたい。

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●1年生の約半数がオープンキャンパスに参加

『 各学年でのオープンキャンパス参加状況 』

大学進学者の9割以上が高校在学中にオープンキャンパスに参加。その時期は早期化しており、1年生でも半数近くが参加し、2年生が参加のピークとなる。1人あたりの参加校数は平均3.9校。学校見学や模擬授業によって進学後の学びや生活をイメージでき、目標の明確化や学習意欲にもつながる。早期の参加はより効果的だ。

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●大学入試は多面的・総合的評価の方向へ

『 入試方式別に見た大学入学者の割合 』

2021年の「大学入学共通テスト」開始など大学入試改革が進むなか、各大学でも志願者を多面的・総合的に評価する動きが活発化。推薦やAOによる入学者比率は増加傾向に。知識以外の幅広い学力が問われる方向だ。

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●将来を見据えた英語4技能の習得を

『 2021年度入試における英語の資格・検定試験の活用 』

英語4技能(読む・聞く・書く・話す)を測る民間試験は、「大学入学共通テスト」での活用は見送りとなったものの、個別入試では約半数の大学・短大で活用予定。下の表にあるように各入試方式で使われる。大学入学後やその先のグローバル社会を見据え4技能習得を。

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●年間10万人以上の大学生が留学を経験

『 日本人学生の留学状況 』

大学生等の留学数は年々増加。経験者に留学で得たものを聞いたところ、「チャレンジ精神」(68.0%)と「コミュニケーション能力」(64.6%)が「語学(英語)」(61.2%)より上位に*。留学で多様な力をつけている。

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●実践的な専門教育の認可、学校選びの参考に

『「職業実践専門課程」の認定状況 』

企業と連携して実践的な職業教育を行う、専門学校の学科に認定される職業実践専門課程。認定されているのは全学科の約4割。認定の有無は学校選びの参考になる。また、新たに登場した専門職大学・専門職短期大学は2020年度には計7校に。今後の動向に注目だ。

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 ●大卒者の約15人に1人は進学も就職もしていない

『 大学・短大卒業者の進路状況 』

2019年大学卒業者全体に占める就職者の割合は78.0%で前年比微増。大学院等への進学者は全体で10.5%だが、理系学部の比率は高め。就職が好調ななか、進学でも就職でもない(無業)者が6.7%存在。大学で何を学びたいのか、目的・目標をもって進学することが、卒業の進路にもつながっていく。

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●職に直結していく専門学校の学び

『 専門学校卒業者の就職状況 』

2018年度間の専門学校卒業者に占める就職者の割合は約8割。その多くが、学んだことを生かせる分野へ就職。なかでも教育・社会福祉、医療、衛生などが好調だ。職に結びついていくからこそ、高校時代の進路選択のときに適性や興味・関心を見極めたうえで進学を。

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進学費用の動向

●初年度納付金は約100万円~。分野によって大きな差

『 大学・専門学校の初年度納付金 』

大学の初年度納付金(上記凡例の5項目の合算)は、国立はほとんどが標準額82万円だが、独 自に値上げを行う大学も。私立は学部系統によって異なる。専門学校の初年度納付金も分野の差が大きく、約100万~180万円。いずれも就学年数によって卒業までの費用が変わるので、入学前に総額の見通しを立てておくことが大切だ。

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●受験時だけで約40万〜50万円が必要

『 大学受験にかかる費用 』

大学受験費用(受験料、受験のための交通費・宿泊費)は受験回数や受験地によって変わるが、平均約40万円。入学しなかった学校(滑り止め校)への納付金も合わせると平均約50万円。受験期だけでもかなりの出費となるので、家庭で話し合って受験計画を立てる必要がある。

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●学費に生活費、一人暮らしも楽じゃない?

『 一人暮らしの大学生の年間支出 』

一人暮らしの大学生の年間生活費(食費、住居・光熱費、娯楽・し好費など)は平均約110万円で、1カ月あたり8~9万円。その半分近くを占める住居費は地域による差が大きく、都市部はより高額に。学校納付金だけでなく、学生生活のための資金も忘れずに準備したい。

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●新たな修学支援制度でより進学しやすく

『 高等教育の修学支援新制度 授業料等減免の上限額(年額) 』

2020年度より高等教育の修学支援新制度がスタート。授業料等減免制度が創設され、返還不要の給付型奨学金が拡充される。支援対象は所得と学業成績・学修意欲の要件を満たす人。対象機関として大学・短大の97.1%、専門学校の62.3%が要件確認を受けている(2019年12月20日現在)。費用面で進学を諦める前に、制度が使えるかどうか確認を。

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社会の動向

●世界中に広がる日本企業の海外事業展開

『 日本企業が海外で今後、中心的に展開するエリア 』

日本企業が海外事業を展開する国は世界各地に広がっており、なかでも今後の発展が見込めるアジア諸国への進出に意欲的だ。海外事業では現地の文化的背景、市場や政策を踏まえた対応が必要。働く人には英語一辺倒ではない語学力、多様な文化や価値観を理解し協働する力が求められる。

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●多様な人と協働する力は一層重要に

『 性別、年齢、国籍、雇用形態など、社内人材の多様化の状況 』

5年前との比較で、性別、年齢、国籍、雇用形態、職種など社内人材の多様化が進んだという企業は約5割。5年先はさらに多様化が進む見通し。多様な人材とチームを組んで働く社会で活躍するには、高校時代から学校行事や探究学習等で年齢や立場の異なる人と協働する力を育むことが大切だ。

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●女性も活躍しやすい社会へ

『 女性管理職(課長相当職以上)を有する企業の割合 』

課長相当職以上の女性管理職がいる企業の割合は、2000年度 47.2%から2018 年度59.2%に上昇。世界の中ではまだ低い水準だが、現在、国を挙げて男女共同参画に向けた待遇の改善や社会制度の見直しを推進中。これまでにない価値の創造に向け、女性のもつ可能性に期待が高まっている。

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●好調を維持している高卒就職状況

『 高卒者の就職内定状況 』

改善傾向が続いている高卒者の就職状況は、2019年度も12月時点内定率が92.0%と好調を維持している。一方で、高卒者の3年以内離職率は約4割と高い。安易な選択による早期離職を防ぐため、適性診断、企業研究、志望動機の検討など丁寧な準備が欠かせない。

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●大卒就職状況は高水準だが、大企業は狭き門

『 大卒求人倍率の推移 』

2020年3月卒業予定の大学生・大学院生の求人倍率 *は1.83倍で、前年よりわずかに低下したものの高水準を維持。企業 規 模 別に見ると、従業員1000人未満の企業では3倍超だが、1000人以上の企業では1倍に満たず、売り手市場であっても大企業への就職は狭き門だ。

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●企業はコミュニケーション能力を最重視

『 大卒採用で企業が特に重視した点 』

新卒採用で企業が重視するトップ3は、「コミュニケーション能力」「主体性」「チャレンジ精神」。11位以下には「一般常識」「履修履歴・学業成績」なども挙がっているが、社会ではそれら以上に、困難な状況でも主体的に周囲を巻き込みながら課題解決に取り組む資質・能力が求められている

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●日本でのAI活用はこれから

『 現在、職場でAI(人工知能)は使われているか 』

世界10カ国・地域の企業のAI利用状況調査によると、日本の利用率は29%。インドや中国では80%近い。「従業員や顧客のデータ収集」「顧客への応答」などに使われている。正確で効率的なAIの活用が今後増えると予測されるなか、AIを“活用する力”とAIに“代替されない力”の両方が必要になってくる。

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●解決したい社会課題、自分なら何か?

『 日本の18歳が解決したい社会課題 』

世界9カ国の18歳に実施した意識調査によると、日本では解決したい社会課題のトップは「貧困をなくす」。イギリスは「気候変動対策」、インドは「皆が基礎教育を受けられるようにする」がトップ。社会を創っていく一人として、 社会に対する課題意識は大切。自分なら何を解決したいか考えたい。

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※掲載データは『クラス担任のためのCareer Guidance』Vol.43(2020年4月発行)に掲載されたものです。