新世紀のキャンパス TUJ京都/テンプル大学ジャパンキャンパス
TUJ京都 ダイヤモンドホールの外観
世界がつながる学びを京都で実現、
テンプル大学ジャパンキャンパス京都(TUJ 京都)が開校
テンプル大学は、米国ペンシルベニア州フィラデルフィアに本校を置く、世界有数規模の州立総合大学である。その日本校であるテンプル大学ジャパンキャンパス(TUJ)は、東京都世田谷区に拠点を構え、40年以上にわたり、学部及び大学院教育を提供してきた。これまでに約80の国や地域から学生を受け入れている。2025年1月、京都市伏見区に新拠点「TUJ京都」を開設。米国本校、ローマ校、そして東京に続く新たな拠点として、世界の複数都市で学べる機会を提供する体制をさらに強化した。
関西圏での活動を推進するにあたり、TUJは、学校法人聖母女学院(京都府京都市、理事長・赤野孝一)の協力を得て、同学院藤森キャンパス内に、新拠点を開設することを決定。2018年に閉校した京都聖母女学院短期大学の施設を全面改修し、活用する形でTUJ京都を開校した。
新拠点開設の背景には、TUJの近年の急成長がある。文部科学省の「外国大学の日本校」として初めての指定を受けたTUJは、日本国内で最大規模の学生数を誇る高等教育機関へと発展している。主に米国を中心に世界中から学生が集まり、学部課程の在籍者数は過去10年間で急増。2025年春学期には2600名を超え、大学院を含む学位取得を目指す学生の総数は2900名を上回る等、TUJは重要な節目を迎えている。
東京との一体性と継続性を重視したTUJ京都
2025年1月、学部課程の授業を開始したTUJ京都では、東京都世田谷区のキャンパスとの一体性と継続性を意識した設計が随所に施されている。延べ1834平方メートル(555坪)の「ダイヤモンドホール」(3フロア)と、アネックス棟(887平方メートル、268坪、2フロア)は、いずれもそのコンセプトに沿って改修された。 エントランスに設置されたパネルウォールには、米国本校、ローマ、東京と京都、それぞれのキャンパス風景の写真が掲げられ、学生や来訪者を出迎える。
また、アネックス棟1階の和室では、授業が行われるほか、茶会等の日本文化に触れる場として活用されている。 アネックス棟2階の教室は全て、対面・オンライン・ハイブリッドの各形式の授業に対応可能な「ハイフレックス(HyFlex)教室」として整備された。これらの教室には、85インチと65インチの大型ディスプレーや高性能マイク、最新モデルのカメラ、コンピュータ等を備えており、対面授業、オンライン授業を受ける学生が同時に、ストレスなく授業に参加できる環境が整っている。 学生は、京都・東京のいずれのキャンパスにいても、あるいは海外からでも、リアルタイムで教授やクラスメートの発言や反応を把握しながら、主体的に授業に参加できる。
ダイヤモンドホール 2階には学生ラウンジ「パーラメント(Parliament)」が2カ所(イーストパーラメント、ウェストパーラメント)設けられており、その中央に位置するカフェテリアの壁面には、東京と同じくテンプル大学のマスコットであるフクロウ(Owls)が描かれ、学生を迎える。3階には教室とラウンジが配置され、自習したり、友人と交流したりと、リラックスした時間を過ごせる環境が整っている。
さらなる発展を目指して
TUJ京都の開校により、学部課程の新入生は関西地域で大学生活をスタートすることが可能となった。また、東京のキャンパスの在学生に加え、米国本校や他国の協定校から短期留学で来日する学生も、京都での履修が選択肢に加わる。現在すでに100名以上の学生がTUJ京都で学んでおり、今後も専攻やカリキュラムの拡充を図り、数年以内に学生数を300名以上に拡大する構想が進んでいる。また、2025年9月には、大学院課程として「コミュニケーションマネジメント修士プログラム」を開講する予定で、1年間の課程を通じて、学生は効果的なコミュニケーションスキル、戦略的マネジメント、広報、危機管理能力等を習得。グローバルかつ複雑な社会情勢に柔軟に対応できるリーダー人材の育成を目指す。
加えて、地域社会の多様なニーズに応える形で、学位取得を目的としないアカデミック・イングリッシュ・プログラム等の特別講座も順次展開していく方針だ。これにより、学部生、大学院生だけでなく、児童・生徒そして社会人まで幅広い層を対象に、国際教育の裾野を広げていく。
さらに、9月に始まる秋学期に向けて、アネックス棟3階の一部を対象とした改修工事が予定されており、教室スペースの拡充が計画されている。
(文/程 近文 TUJ広報担当
撮影/デイナ・ストリブリング TUJマルチメディアスペシャリスト)
TUJ京都エントランスのメインロビーにあるパネルウォール
夜間にダイヤモンドホールのエントランスを撮影した写真
ダイヤモンドホール2階の学生ラウンジ「イーストパーラメント」の風景
自然光が差し込む、ダイヤモンドホール2階のラウンジスペース
ダイヤモンドホール2階のウェストパーラメントから、3階とガラス天井を見上げるように撮影した写真
アネックス棟1階の和室は、授業のほか、茶会など日本文化に触れる場としても活用されている
2カ所ある学生ラウンジ「イーストパーラメント」と「ウェストパーラメント」の中央に位置するカフェテリア。
壁面には、学生がデザインしたテンプル大学のマスコットのフクロウが描かれている
アネックス棟2階の教室はすべて、対面・オンライン・ハイブリッドの各形式に対応可能な
「ハイフレックス(HyFlex)教室」として整備
別の角度から撮影した「ハイフレックス(HyFlex)教室」の様子
ダイヤモンドホール3階にある教室
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新世紀のキャンパス TUJ 京都/テンプル大学ジャパンキャンパス