【座談会】高校教育改革の現状とこれからの進路検討
近年大きく変容している高校教育行政。その前の義務教育段階から、日本の教育は大きく変わりつつある。成長戦略や国際動向、社会側の変化キャッチアップだけではなく、子ども達の変化を、初等中等教育の目指す姿を、高等教育機関は把握できているだろうか。現場を熟知する3氏のディスカッションから、高等教育が備えるべき視点を探る。

【1】現場は近年の高校教育政策をどう受け止めているか
小林 普通科改革やN-E.X.T.ハイスクール構想等、近年、高校関連の教育政策が様々に動いていますが(図表1)、現場ではどのように捉えていますか。
中根 お付き合いのある公立高校の先生方のお話も含めて話すと、現場に様々な課題が山積しているなか、大きな政策の話が出てきて、てんやわんやになっているという感覚があります。
そうしたなかで最も懸念しているのが、分断です。公立と私立、小学校と中学校、中学校と高校、高校と大学、それぞれでもう少し共通の認識を持たなければ、いくら文科省が大きな政策を示してもより良い方向に教育が変わっていかないのではないかと思います。
岩本 様々な教育政策が動いていて大変という感覚は、実際に高校や教育委員会にあります。他方で、意欲ある人達は「大変だけどチャンスだ」と捉えています。
特に大きいのは、私立高校の授業料実質無償化(以下、私立高校無償化)とN-E.X.T.ハイスクール構想です。
これまでの国の教育政策は義務教育と高等教育を対象にしたものが多く、高校に関しては都道府県や学校任せというのが概ね実態でした。それが、N-E.X.T.ハイスクール構想は、文科省が高校教育改革の視点を示し、それに基づき全都道府県が今年度中に改革の実行計画を作るという共通性を持ちながら、各都道府県の実態に応じて改革に動き出すという、これまでになかった動きです。しかも、同構想に基づく高等学校教育改革促進基金として3年間で約3000億円の予算が計上され、交付金等の財政支援策も検討されている。この機会を逃してなるかと意気込んでいる人達も多くいます。
島谷 義務教育の現場からの見え方はちょっと違っていて、各種政策によって高校が変わろうとしていることは、現場の先生達からは見えていないというか、意識する機会がほぼないのが実情です。
というのは、義務教育の世界ではこの10年ぐらい、目の前の現行学習指導要領に基づく主体的・対話的で深い学びの実現や、1人1台GIGA端末導入、個別最適な学びや協働的な学びの推進と激動の時代です。地域によっては小・中学校と高校との連携を強めているところも事例としてはありますが、大抵の場合、小・中学校の先生が高校の変化にまで意識を向けることはなかなか難しい環境かと思います。


【2】現行学習指導要領による現場の変化
小林 高大接続改革によって学力の定義や評価が見直され、また、現行学習指導要領から主体的・対話的で深い学びや個別最適な学び、協働的な学び、そして探究学習が重視されるようになりました(図表2)。現場はどのように変わりましたか。
中根 特に探究学習によって現場が変わったという感覚があります。ただ、教育関係者向けの探究的な学びに関する研究会を本校で主催していて感じるのは、現場の先生達は探究学習の進め方についてまだ試行錯誤されていること、そして、他校の多様な事例を知りたいという意欲を持っている先生達がとても多いということです。
もちろん、文科省もWebサイト等で好事例等の情報を発信していますし、その情報を入り口に本校に視察に来られる学校も増えていますが、見学後「うちには無理ですね」と話す先生方も多いです。探究学習に対する生徒の意欲喚起に苦労があったり、未だに探究学習に懐疑的な管理職がいたりすることが背景にあるようです。教育に携わる者の多くが模索中の探究学習について、公立・私立を超えて現場の先生同士の情報共有の場をもっと作っていく必要があるのではないかと思っています。
岩本 私も高校における探究学習のあり方がこの10年で大きく変わったという感覚を持っています。10年前だと、探究学習の話題に対してまず出てくるのは「なぜやるのか」「探究って何か」「そもそもやる必要があるのか」等、whatかwhyの反応でした。それが今は「どうすればうちの学校でもできるようになるのか」等、howの話が中心になってきています。
そして、「どのようにして質を高めていくか」が探究学習そのものの問いになってきているのも大きな変化です。多くの生徒が学外で活動するようになり、「探究公害」などと言われることもありますが、逆にそれだけ学外に出るようになったことをまずは評価すべきだと思っていて。今後は、生徒の学外活動の質を高める方向に進んでいけばと思います。
小林 義務教育の現場の変化はいかがでしょうか。
島谷 小・中学校では、総合的な学習の時間だけでなく、各教科の授業においても、一斉一律に教え込むような時間は極力減らし、子どもが主体的に探究的な学びが展開できるよう、対話や協働を大事にする授業が増えてきたなと感じます。総合的な学習の時間についても、取組期間も長くなってきおり、様々な工夫が展開されています。「社会に出たときに必要な力を培ううえで大事な学び」であるという認識のもと奮闘していますし、高校段階からの総合的な探究の時間につながる素地を作っている自負が小・中学校の現場にはあると思いますね。デジタルの世界で学びを進めることも子ども達に定着した状態で高校に送り出しています。むしろ、こうした変化を高校以降の教育機関がどのように受け止めているのかを問いたいです。


【3】探究学習の進展等による進路指導の変化
小林 進路指導については何か変化しているでしょうか。大学入試改革や探究学習が進む一方で、「探究学習に取り組んでも大学が入試で評価してくれない」という声も聞きますが。
岩本 この10年で見ると、相当変わってきていると思います。10年前の進路指導の定番は、模試等の成績を基に「この子の成績ならこのあたりの大学・学部」と、教員が生徒の進学先を学力・偏差値である程度導くというものでした。また、一般入試に照準を当てた指導が中心で、推薦入試の情報は生徒を選んで提供するというケースもあったと思います。
それが今は、地方にも大学別合格者数のようないわゆる進学実績を目標にして行う教育はいかがなものかという価値観が広がり、生徒一人ひとりの進みたい進路や目指したい大学・学部を教員が後押しすることが少しずつ文化になってきています。その背景の一つとして、探究学習によって教員が生徒一人ひとりの興味・関心や好きなことを把握できるようになり、生徒の興味・関心を伸ばせる大学や学部・学科を教員も一緒に考えられるようになったことがあると思います。
中根 岩本さんの言われる通りです。加えて、探究学習にしっかりと取り組んだ生徒は、行きたい大学や学部・学科系統を自ら見つけてきます。探究学習で取り組んだ情報収集を、進路検討でも実践するのです。
その対象は、日本の大学に限らず、海外の大学も含まれます。「私はこれについて学びたい。学べるのはこの大学のこの学部だから、そこ一本で受験する。他大学は受けない」といった生徒もいます。例えば今春、本校を卒業したある生徒は、高校で探究した古典文学についてさらに探究できるのは京大文学部だけだと言って、自身の課題研究を引っ提げて特色入試を受験し、合格しました。
他方で、探究学習を頑張っても「総合型選抜でどの大学・学部を受ければいいかわからない」という生徒もいます。そして、各大学の総合型選抜の選抜方法も毎年のように変わるので、教員も情報収集に苦労している状況にあります。
小林 どのように対応されているのでしょうか。
中根 入試情報の収集や志望理由書の書き方の指導も含めて、総合型選抜を指導するチームを作って対応しています。本校の場合、そうしなければ総合型選抜の指導は回らないですね。こうした対応も含めて、高校3年生の担任達は9月1日から翌年3月末まで切れ目なく進路指導の対応に追われているような状況です。多様化する進路指導にどう対応していくのか、教員の負担が高まっていることも含め、新たな課題も出てきているのではないでしょうか。
岩本 公立高校は教員の異動が頻繁なので、総合型選抜等に関するノウハウや経験をいかにして学校の知見にしていくかがこれからの課題の一つだと思います。現状はまだ教員個人に蓄積されていて、その蓄積がある先生とそうでない先生に分かれてもいる状況かと思います。
小林 島谷さんは、探究学習の進展による進路指導の変化をどのように見ていらっしゃいますか。
島谷 私は今、高校3年生の子どもを持つ保護者でもあるのですが、「苦手科目をなくせ」と学校からも予備校からも言われて、自分の「好き」を突き詰められる世界とは真逆の世界で頑張る子どもを見ていると、探究と入試を結びつけられるような環境はまだまだ一部の生徒の話なんだなと感じます。
また、先日、いろいろな県の高校の先生達と話す機会があり、「探究学習によって進路指導は変わってきていますか」と聞いてみたところ、返ってきたのは「学校による」という答えでした。学力上位校は国立大志望者が多いこともあって一般選抜で頑張るのがまだまだ一般的で、中堅校になると私立大志望者が増え、また、年内入試を実施する私立大も増えていることから、機会を生かすために探究の取り組みを生かして私立大の総合型選抜を受験するよう勧める学校もある等、高校によって状況がだいぶ異なるのではないかという話をどの先生もされていました。
ただ、本来、探究学習は入試のためというよりは自分の「好き」や興味・関心に気づく方向に向かうべきものですから、中根先生が示してくださった京大文学部の学生さんのような形で探究学習を契機に進路が見えていくと、生徒にとっても大学にとってもハッピーなことだと思います。
小林 入試はあくまで通過点で、本来は探究学習が大学での学問につながっていくのが理想ですよね。高校生がそのつながりに気づけるような形で大学や学部の教育の中身が高校に伝わっている実感はありますか。
岩本 いや、ないですね。今、探究学習の中で少しずつ大学との連携が出てきて点と点のつながりのようなものは多少生まれていますが、高校生や高校の教員に今の大学の学部・学科の中身が広く見えるような機会があるかと言われると、まだまだ変わる余地はあると思います。また、既にやっていると思われる大学も多いでしょうが、探究に取り組む生徒達につながりが分かるような情報発信にはなっていないのではないでしょうか。
中根 私も同感です。そこは大学に動いていただきたいところで、高校の現場をもっと見てもらいたい。探究学習にしても、ほかの学びにしても、今、高校生がどのような学びを得ているのか、どれだけのことができるのかをちゃんと見てもらって、そうした生徒を大学としてどのように迎え、伸ばしていくのかを意識していただきたいと思います。
小林 大学受験は高校受験に比べて幅広い選択肢から検討する点でも、教育内容は一層大事になってきます。ただ、教育内容を踏まえた進路検討の重要性についての議論はあまりないように思います。このあたり、地方で教育改革を先導された島谷さんはどう見られていますか。
島谷 確かに大学の選択肢は幅広いですが、地方においては、「国公立大学にいかに入れるか」という価値観が根強いのが現状です。地方で教育改革を進めていて壁に感じるところでした。
小林 なぜ国公立大の価値が高いと捉えられているのでしょうか。
島谷 一つ考えられるのは、大学受験の手前、高校受験における選択基準が偏差値しかないということです。というのは、地方は高校の数が少なく、自宅から通える範囲に同じような偏差値の高校が複数ある状況は稀であるため、「このくらいの学力ならこの高校」というのがおのずと決まってくるんですね。昔からの偏差値という価値基準が変わっていかないため、保護者も子どもも、大学から先に多様な選択肢があると言われても、昔の「いい大学」への信頼感がどうしても優勢になるのではないかと思います。
他方で都市部は、高校受験の段階から偏差値以外に考慮できる選択肢が複数ありますし、私立高校無償化でそれがさらに広がっていることを感じます。「うちの子はこれが好きだから」「学校の方針に合うから」といった判断基準で高校を選べる環境があること自体が、地方とは全然違うと感じますね。そうした価値基準で高校を選んだ経験が、大学進学の時の判断軸にも影響するのではないでしょうか。
【4】改革の現場から見た高校教育の課題
小林 様々な改革を進めてこられた御三方から見て、高校教育の課題は何だとお考えでしょうか。
岩本 今、N-E.X.T.ハイスクール構想を受けた都道府県ごとの高校教育改革の実行計画の策定に関わっている立場から見ると、最も大きな課題は、冒頭に中根先生もおっしゃっていましたが、分断です。
というのは、実行計画の策定にあたっては、目の前の子ども達をどのように育てていくかという視点だけでなく、子ども達が成長した2040年の社会において求められる資質・能力や、2040年の当該地域における産業構造や就業構造等を踏まえた教育内容や学校配置を考えることが求められています。そして、大学や産業界等、高校の出口とどのように接点を持ち、連携した教育課程を作っていくかも求められています。
しかし、高校関係者は、大学や産業界、また、高校の前段階である中学校のことをどれほど分かっているのか、互いに情報共有しているのかと考えると、分断されているのが現状です。また、各都道府県行政においても、最早、教育分野だけの話ではなく、例えば産業政策を担当する部署とも連携しなければ専門高校のあり方は考えられないにも拘わらず、まだまだ連携が不十分です。これらの大きな溝を埋め、壁を越えてそれぞれをつなぎ、情報も通しながら共に考えていけるのか、あるいは共に変わっていけるのか、というのが大きな課題だと思います。
中根 これまでの国の教育政策のなかで完全にエアポケットになっていた高校教育を何とかせねばと国が気づき始めたのは、大きな進歩だと思います。そのうえで私は、小・中学校と高校をつなぐこと、そして高校と大学もつなぐということを国が考える必要があると思うのです。もちろんそのためには、それぞれの現場から情報を発信していかないといけないし、現場同士でつながり、情報共有していく必要がある。
なかでも未だに最も大きな分断が起きているのは、高大の接続だと思っています。先ほど話したように、高校教育が今、どんなことをやっているのか、生徒がどれだけの学びを得ているのかを、大学の方々には見てほしいですし、文科省の方々にも見てもらったうえで政策立案をしてほしいと思います。
島谷 私は、公立高校を所管する県と目の前の地方創生を考える市町村との距離の隔たりをいかに埋めていくかということも、大きなポイントになると思っています。N-E.X.T.ハイスクール構想には地方創生の観点も大きいですが、少子化や人口流出により人が減っていくなか、いかにして町の仕組みを支えていくのか、支える人材を育てていかに地元に残ってもらうのかを必死に考え悩んでいる一番の当事者は市町村です。他方で、その人材を育てるうえで重要な役割を果たしている地域の公立高校を所管するのは都道府県であるため、市町村が触れられない領域になっています。
この点で、N-E.X.T.ハイスクール構想の改革先導拠点は高校を所管する都道府県と、産業界や関係市町村が連携して考えていく体制を求められているという点でも大きな意義があると思います。両者をつなぐ仕組みや予算は本当に大事だなと思いますね。
岩本 それで言うと、高校教育の課題と地域の課題はつながっているが故に、うまく動き始めると高校にとっても地域にとっても良い方向に進みますよね。
例えば、高校の存続危機と地域の持続可能性という課題は、根っこでつながっています。その解決策として高校と地域が一緒になって魅力ある教育を作ることで、全国や海外等、地域外からも生徒が学びたいと入学してくるようになります。また、地域の課題やリソースをふんだんに活用した探究学習を進めることで、地域に対する生徒のエンゲージメントが高まり、将来的には関係人口やUターンの増加に還元されていくという好循環も生まれます。
このようにして教育と人材・地域の課題をつなげて取り組んでいかないと、学校だけで教育の問題は解決し得ないのが、地方の公立高校と地方の実情だと思います。
小林 岩本さんは島根県立隠岐島前高校での実践から、今はほかの地域や高校への展開を進めていらっしゃいます。こうしたグッドプラクティスが広がっている感触はありますか。
岩本 すごく広がっています。高校魅力化の他地域への展開に15年ほど取り組んできましたが、100を超える地域・学校に広がっていますし、変革の要諦もだいぶ明らかになってきました。変革の阻害要因として大きいのが先ほど話した分断であるため、分断を断ち切るコーディネート機能を学校と地域の双方に持たせることがソリューションの肝であることが見えてきています。

【5】高等教育への要望・期待
小林 最後に、高等教育機関への期待や要望があればお願いします。
中根 2つあります。1つ目は、高等教育機関の魅力をちゃんと伝わるように発信してほしいということです。今、「日本の大学よりも海外の大学のほうが、より目指すキャリアにつながる経験を積める」「海外の大学のほうが、より学びたいことを学べる」等の理由で海外の大学に進学する生徒が増えてきています。本校でも今春、6名の生徒が各種大学ランキングで東大と同等か、それ以上の海外大計17校に合格し、全員がいずれかの大学に進学しました。このような選択が当たり前になりつつあるなか、優秀な生徒が海外に流出することについて、彼らに選ばれない国内の高等教育機関の方々はどう考えているのでしょうか。
2つ目は、再三申し上げてきましたが、こうした変化も含めて高校現場で起こっていることを知り、それを踏まえた発信をしていただきたいのと、併せて今の高校生をちゃんと受け入れることができるのかということを考えてもらいたいと思います。例えば、本校の探究は研究系の取り組みが多いこともあり、「大学院レベルの研究をしている」と大学の先生方から評価をいただく生徒もいます。このような生徒を受け入れ、より成長させる環境を大学は整えられているでしょうか。本校の卒業生の中には、「大学の勉強が超楽なのでアルバイトに力を入れています」と平然と話す学生もいます。もちろん、高校によって状況は様々ではありますが、意欲に満ちている生徒を成長させる環境を整えていただきたいですし、そうした文脈での高大接続のあり方の検討も、大学改革も進めていただきたいと強く思います。
島谷 今は時代の変化によって強みになることが変わってしまう状況ですから、義務教育段階から、自分で学ぶ力をつけることや、自律した学びができるような、学び続ける子どもを育てることも大事にしています。大学は学びのゴールではなく、むしろその後の学びのスタートとなる場として、幅広い学びへの関心をぜひ喚起してほしいと思います。
そして、「学びっていいな」と思えるような学問の面白さの種をたくさん蒔いてほしいです。イノベーションを例にとっても、イノベーションは何かと何かの掛け合わせで生まれることも多いわけで、好きなものを突き詰めていく、あるいは、特定分野の専門性を高めていくだけでなく、幅広い分野について深い理解はなくとも、「こんな学問分野があるのだな」といった興味・関心のフックをたくさん得た学生を社会に送り出してほしいと思います。
岩本 大きく2点あります。1つ目は中根先生と同じで、高校の現場をもっと知っていただきたいということです。
その手段として、私からのお勧めが2つあります。1つは、各高校が実施している探究学習の発表会への参加です。ポスターセッションを見たり、生徒と直接テーマに関してやり取りをしたりすると、今の高校生や、高校の探究学習のリアリティをつかむことができます。
もう1つは、中学生等を対象にした高校の合同説明会への参加です。例えば、私たちが実施している地域みらい留学の合同説明会には、北海道から沖縄まで約190の高校が参加し、約1万人の小・中学生やその保護者が参加します。各高校のブースで生徒や教員、コーディネーターが高校の説明をする様子や、来場者の様子を見ることで、今の小・中・高校生や保護者の感覚を効率的につかむことができます。
2つ目は、高校教育改革に参画していただきたいということです。今年度であれば、明確に2つ、参画していただきたい機会があります。
1つが、N-E.X.T.ハイスクール構想の改革先導拠点との連携です。まだ採択されていないところもありますが、文科省としては、全都道府県に3校もしくは4校ずつ、高校改革を先導するモデル校を設ける計画です。ここにまず入って連携していただきたい。高校と大学の連携が条件の1つになっていますので、高校側も大学との連携を求めていますし、連携すれば高校の様子も分かります。また、改革先導拠点はその都道府県における当該テーマの改革を先導する高校ですから、あとに続く高校にも連携等の動きは広がっていきます。ほかの高校が先導校に続いてどのような改革に取り組もうとしているのかというところにも関わっていただきたいと思います。
もう1つが、各都道府県で作る高校教育改革の実行計画への関わりです。今年度中に全都道府県で作成しますが、ここも、大学や産業界と一緒に作ることが前提となっています。大学改革のこれまでの取り組みや知見のなかにこれからの高校改革に生きることは多くありますので、ぜひそのノウハウを共有していただきたいですし、大学の現状や要望も高校教育側に伝えていただきたい。こうしたフィールドが全国にあるので、このチャンスに乗って、ぜひ高大が連携して協働できればと思っています。
(編集/鹿島 梓 文/浅田夕香)
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【座談会】高校教育改革の現状とこれからの進路検討
