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キャリアガイダンス vol.456 2025.10 NEW

社会と共に創る学びの現在地

【Opening Message】共創できる関係 × 安斎勇樹(MIMIGURI代表取締役Co-CEO/東京大学大学院 客員研究員)/地域と未来を創る高校の実践事例/協働の輪を広げる、働きかけ方/地域と学校の “協働” の土壌は どのようにして育まれたのか?/失敗や想定外を楽しめるように/学校と地域の関係性を変えた「はじめの一歩」集

特集の見どころ

 

 「社会に開かれた教育課程」という理念を掲げた学習指導要領が2022年度にスタートしてから、3年以上が経ちました。これからの社会を生きる子どもたちには、学校で得た学びを実社会と結びつけ、将来にわたって生かしていく力が求められています。学校がその力を育成していくためには、学校という枠を超えて、地域社会や企業、大学など、幅広いフィールドで学校外の人々と連携・協働していくことが必要だと言われています。実際に、全国各地の高校では、学校運営に地域住民などが参画するコミュニティ・スクールの導入が年々増加し、令和6年度には約37%に達するなど、学校と社会が一体となって子どもたちを育てる意識が高まっています。 しかし実践が進む一方で、学校外との連携に難しさを感じている先生方も多いと思います。誰に声をかければいいのか、どんな活動をすれば効果があるのか、単発で終わらずに続けるにはどうしたらいいのか―。こうした声は、多くの先生方が抱えている課題ではないでしょうか。

 
 学校と社会が共に学びを創り、未来を担う高校生を育んでいくためには、両者がそれぞれの「想い」をすり合わせ、対等な立場で協働していくことが重要です。本特集では、そんな「社会と協働した学び」の実践をご紹介します。どのようにして関係性を築き、活動を持続させているのか。関係者の「想い」に光を当てながら、その工夫や試行錯誤の過程を取材しました。 「どうすれば一歩を踏み出せるのか」「どうすれば協働へと発展させられるのか」。 そんな先生方の問いに答えるべく、4つの視点からヒントを提示します。連携のその先にある「協働」へ。先生方が一歩を踏み出す一助となれば幸いです。

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