異業界の経験を活かして学生募集の新たな仕組みづくりに注力

「その一歩が、学校を変える。」
日々の業務の中にある工夫や挑戦。同じフィールドで奮闘する職員たちのリアルなストーリーから、あなたの“次の一手”が見えてくるかもしれません。
「Next up」は、学校の未来を担う私たち自身の知恵と経験をつなぎ、広げるための企画です。

氏名:村田淳哉(むらた じゅんや)氏
学校名:学校法人経専学園
所属部署:学園広報部
大学卒業後、新卒で商社に入社。北海道内の拠点に配属となり、5年間営業に携わる。2021年に北海道・札幌を拠点とする学校法人経専学園に入職。3年間広報事務に携わった後、2024年から広報専任に。高校生向けのオープンキャンパスの企画・準備、運営のほか、全道で開催される進学相談会も担当。
【サクセスエピソード】学園全体が一丸となれる広報施策を考案

学園全体の広報活動に対するモチベーションを上げるため、新しい制度を提案。その提案が採用され、今年度より実施しています。
これまで、高校生に対する働きかけなどといった「学生募集」の仕事は広報の役割でしたが、組織体制が変わり、教員も含めた全職員が一丸となって学生募集に取り組むことになりました。新たに担当業務が増えることで、戸惑う人も少なくないと考え、全職員に「高校生に学園の魅力を伝えることの大切さ」を伝えることに注力。さらに目標制度を採り入れることで皆のモチベーションを高め、巻き込むことができました。
その結果、着実に高校生への接触機会を増やせており、当学園の魅力をより広く伝えられるのではないかとうれしく思っています。
【私の仕事術】業務の前倒しを徹底することでクオリティーを担保
物事に臨むとき、様々な角度から考えることを常に意識しています。
前職が営業だったこともあり、「目標に向かって何事も一人でやり切る」という考え方が身についており、当学園に入職した後もそのスタンスで仕事をしていた時期がありました。ただ、広報の仕事を一人でやり切るのは限界があります。当時の上司に「周りと協力し合いながら物事を進める大切さ」を教わったことを機に、意識的に視野を広げて様々な可能性を考え、それを周囲に発信することを意識。新たな課題にぶつかったときに思わぬ角度からアドバイスをもらったり、新しいアイデアを発信することで賛同・協力してもらったりする機会が増え、仕事の精度が上がったと感じます。
また、「スピード感」も大切にしています。これは目標数字を追い続けていた前職時代に培ったものですが、何事もスピード感を持って臨み、締め切りギリギリではなく前倒しで取り組むことを習慣化しています。その結果、スケジュールに余裕が生まれ、業務全体のクオリティーも上げられると考えています。
【今後の展望】学生はもちろん働く職員の満足度をも追求したい
学校運営は、学生がいてこそ成り立つものです。多くの学生に当学園を選んでもらうのが広報の仕事ですが、入学後に「こんなはずじゃなかった」とギャップを感じることがないよう、これまで以上に学生募集の段階で一人ひとりにじっくり情報共有することを徹底する計画です。
高校生が進学先を選ぶ際、何をどれぐらい勉強するのか具体的なイメージができていないケースが大半だと思われます。当学園の場合、学生から「こんなに勉強がハードとは思わなかった」との声を聞くことが少なからずあります。
学校間の学生獲得競争が高まると、どうしても良い部分やメリットを前面に押し出した広報活動に傾きがちですが、良い部分だけではなく大変な部分、ハードな部分も全てさらけ出したうえで選んでもらうことが、結果的に高い満足度につながると考えます。「思った通りの環境だった」と全ての学生に納得・満足してもらえるよう、体制を整え続けたいですね。
同時に、職員全員がイキイキ働ける職場も目指したいと思っています。そのためにも、新しいアイデア、発想をどんどん組織づくりに活かしていきたいと考えています。異業界・異職種から転身してきた自分だからこそ、前提のない意外な発想ができるはず。意見や思いを飲み込むことはせず、どんどん発信し、常に挑戦し続けていきたいです。

(文/伊藤理子)
