産学連携実習を通して、学生と企業双方の成長を追求

「その一歩が、学校を変える。」
日々の業務の中にある工夫や挑戦。同じフィールドで奮闘する職員たちのリアルなストーリーから、あなたの“次の一手”が見えてくるかもしれません。
「Next Up」は、学校の未来を担う私たち自身の知恵と経験をつなぎ、広げるための企画です。

氏名:佐野太紀(さの たいき)氏
大学名:三条市立大学
所属部署:地域連携キャリアセンター
大学教育学部卒業後、地元・新潟県の地方銀行に入行し個人営業、法人営業を担当する。世界に羽ばたく人材輩出に貢献したいとの思いから、2023年9月に三条市立大学に入職。現在は地域連携キャリアセンターで、産学連携実習の受け入れ先となる企業の新規開拓等を担当する。
【サクセスエピソード】産学連携実習先の受け入れ企業を拡大

三条市立大学がある燕三条は、日本でも有数のものづくりの集積地として知られています。本学では地域全体をキャンパスとし、「イノベーティブテクノロジスト」の育成を目指しています。学内での理論学習に加え、企業での実践経験を積む「産学連携実習」を充実させており、実学的な学びを重視しています。
産学連携実習における協定締結企業数は、2021年開学当初の92社からスタートし、私が入職した2023年時点では約140社まで拡大。現在は170社以上の企業にご協力いただいています。私の担当業務は、産学連携実習先企業の新規開拓を通して、大学と地元企業との橋渡しをすることです。
ものづくりに必要不可欠な「企画」「開発」「生産」という分野に実習内容を分類し、学生の興味ある分野やテーマが経験できる企業を探してアプローチをします。アプローチしていくなかで、「これまで学生を受け入れた経験がない」「自社で十分な受け入れができるだろうか」といった不安の声を頂くこともあります。しかし、本学の思いや産学連携実習の意義をお伝えし、「企業の現場を経験することで学生は大きく成長できる」ことを丁寧にご説明することで、多くの企業からご賛同を頂いています。
実際に実習を受け入れている企業からは、「学生から今までにない柔軟な発想を得られた」、「若者の影響で社内が活性化した」、「メンターである社員の成長につながった」等ポジティブな感想をいただいています。また、地域が一丸となって学生を育てることが、燕三条地域のため、新潟のため、ひいては日本の未来のためにつながるという大きな意義を感じていただけていることが、私にとっても大きなやりがいです。
実習を終えた学生からは、実際のものづくりやビジネスの現場に関わることで、「仕事への理解が深まった」、「得意分野や苦手分野がハッキリした」、「コミュニケーション力が身についた」などの声を多く聞きます。大学と企業の橋渡しだけでなく、学生と企業の橋渡しにも貢献しています。
また、本学の「産学連携実習」は、「第8回学生が選ぶキャリアデザインプログラムアワード」において、大学・学生のみならず、企業を巻き込んだ取り組みとして評価され、文部科学大臣賞を受賞しました。この受賞は大学としてはもちろん、私の担当業務が評価されたということですので、大変励みとなっています。今後も企業と学生の声に耳を傾けながら、学生の実学的な学びに貢献できるよう実習環境を整えていきたいと考えています。
【私の仕事術】目配り、気配り、心配りで全力疾走
どんな仕事であっても一人で完結できるものはほとんどなく、周囲との協力で成り立っていると感じています。そのようななかで私が普段から心がけているのは、「目配り、気配り、心配り」です。周りの状況を見ながら、今誰がどんな仕事をしているか、何を求めているのか、自分にできることは何かを常に考え、積極的にコミュニケーションを取り、走り回っています。時には同僚達とサポートし合いながら業務を進めています。所属部署や担当している業務が違っていても、互いの仕事に関心を持ちサポートし合うことで、全員が同じ方向を向いて着実に前に進んでいけると考えています。
【今後の展望】周囲と対話を重ねながら課題解決に向かって挑戦し続けたい
産学連携実習のさらなる充実に尽力していきたいと考えています。実習先企業の新規開拓はもちろん、学生と企業のマッチング精度を高めることで、双方に「実習に行って良かった」「受け入れて良かった」と心から思ってもらえるよう頑張りたいですね。本学が、地域の企業にとってなくてはならない存在となれるよう、今後も努力し続けます。
一人では実現が難しいことでも、チームで取り組めば解決できることは多くあります。大切なのは、どうすれば実現できるのかをみんなで考え、失敗を恐れずに挑戦してみること。そしてトライアンドエラーを繰り返しながら、自分自身も成長していくことだと思います。私自身まだまだ学びの途中ではありますが、地域と学生のより良い未来のために挑戦し続けていきます。

(文/伊藤理子)
