キャリアガイダンス vol.430 2019.12
「生徒にこうなってほしい」から創る明日の授業
【巻頭インタビュー】新学習指導要領を学校現場でどう活かすか?/【実践事例レポート】生徒に伝えたいことをどう授業デザインするか/授業でしかできないことをしているか 評価は何のためなのか/一人ひとりの先生の授業が生徒、クラス、学校をつくっていく
編集長が語る 特集の見どころ
「探究って面倒くさい。普通に授業してほしい」
「総合的な探究の時間は楽しいけど、授業はつまんない …」
これは共に、生徒が語った言葉です。この言葉から生徒のどんな思いを感じとられるでしょうか。教科の授業の姿とはどういうものでしょうか?
平成30年度改訂の新しい学習指導要領が告示されて早1年半以上が経ちました。「資質・能力改訂」と称されているように、教科学習を始めとして、総合的な探究の時間や特別活動に至るまで、生徒たちが20年後、30年後の社会を自立的に生きていくことができるよう「資質・能力の3つの柱」に基づいて教育課程が構造化され、整理されました。目の前の生徒の実態を捉えた各学校の教育目標と自身が担当する教科・科目との位置づけ、そして他教科・科目との関連性など、タテヨコのつながりをカリキュラム・マネジメントの視点で把握しやすくなりました。その交差上に位置するのが、生徒が高校生活の大半の時間を過ごす「授業」。授業という「時間」と「空間」を、生徒とどのように共有されているでしょうか。新しい「単元」を迎えた最初の授業、例えば今取り組んでいる単元では生徒たちに何をメッセージされたでしょうか。
そもそも「単元」とは? 単に学習内容のまとまりではなく、身の回りの生活や社会とのつながりの経験を足場にして、自己と向き合い、他者との対話により深め、学んでいく営みのひとつの単位の
ようなものかもしれません。
「何を」「どのように学び」そして「何ができるようになるか」─新学習指導要領の本質を今
一度振り返りながら、先生方の「授業観」「授業の在り方」を考える機会になればと願っています。
学校づくりは、授業づくりから。
山下 真司(本誌 編集長)
■特集■
「生徒にこうなってほしい」から創る明日の授業
新学習指導要領を学校現場でどう活かすか?
合田哲雄(文部科学省 初等中等教育局財務課 課長)【実践事例レポート】
生徒に伝えたいことをどう授業デザインするか
①国語/二田貴広先生
奈良女子大学附属中等教育学校(奈良・国立)
授業でしかできないことをしているか
評価は何のためなのか
市川伸一(東京大学 名誉教授/帝京大学中学校・高校 校長補佐)
一人ひとりの先生の授業が生徒、クラス、
学校をつくっていく
中森一郎(福井県立若狭高校 校長)
■連載
進路指導実践を磨く!
進路指導ケーススタディ
進路指導に役立つ理論●ジェラットの意志決定論
第13回 進路を決めかねている生徒への対応は?
先進校に学ぶキャリア教育の実践
地域で育むキャリア教育
「探究が蒔いた未来の種」
最終回:社会に開かれた学校づくりは
地域の本気を巻き込んでいく!
「高校生団体」という新しいスタイル
/認定NPO法人カタリバ 今村 亮
『希望の道標』
今、教育が変わるとき。 LEADERS
Top Interview -変革に挑む-
辻[E:#xE0100]調理師専門学校 校長 辻[E:#xE0100] 芳樹
リクルートサービスを活用した進路指導実践事例
■別冊付録