【Interview】Instagramの運用を一から見直し、3年間でフォロワー数を3倍以上に拡大

「その一歩が、学校を変える。」

日々の業務の中にある工夫や挑戦。同じフィールドで奮闘する職員達のリアルなストーリーから、あなたの“次の一手”が見えてくるかもしれません。
「Next Up」は、学校の未来を担う私達自身の知恵と経験をつなぎ、広げるための企画です。

氏名:堀田和真(ほった かずま)氏

学校名:京都産業大学

所属部署:広報部

2021年に京都産業大学卒業後、新卒で母校に職員として入職。教学センター文化学部事務室にて2年間、文化学部の教学関係業務を担当した後、2023年4月に広報部に異動。受験生を始め、社会一般へ広く大学の魅力を伝えるべく広報活動全般に携わる。主な担当業務は大学のSNS運用のほか、受験生向け大学パンフレットや法人広報誌、保護者向け広報誌の制作など。

【サクセスエピソード】リール動画を活用し学生のリアルとキャンパスの魅力を伝える

 大学の公式Instagramの運用を変更し、3年間でフォロワーを3倍以上に増やせたことです。

 以前はInstagramの運用方針が明確に定まっておらず、トピックがあったときに適宜発信するという不定期運用となっていました。2023年4月に広報部に異動したタイミングで私がInstagramの運用を任されることになり、それを機にInstagramで何を発信すべきなのか、どのようなブランディングを行うのかなどを一から検討。ターゲットやKPI(目標指標)の設定も行い、年度ごとに振り返り分析をして、次年度以降の企画を検討するという体制に変更しました。

 初年度はまず、運用を定期運用(週に3回投稿)に変更し、キャンパス内の風景を中心に掲載。他大学のSNSをチェックしたところ、プロが撮影した美しい構内写真を掲載している大学が多かったことから、本学が持っている素材を活用して、きれいで魅力的なキャンパスであると伝えることに注力しました。

 運用2年目は、学生に焦点を当てることに。ちょうどリール動画が増えてきたタイミングだったため、2年目の後半からは学生インタビューのリール動画中心に投稿しました。作り込みのない生の声を届けたかったので、仕込みなどはせずキャンパス内で学生に声をかけ、その場で協力を仰ぎインタビューを撮影。皆さん快く対応いただき、リアルな意見や表情を伝えることができました。

 広報部は学生と直接関わる機会が少ないのですが、この学生インタビューで接点を増やすことができました。また、本学に通う学生の保護者からも「キャンパスライフや学びの環境がリアルに掴めてうれしい」と好評を得ています。

 そして3年目となる25年度は、引き続きリール動画を発信する一方で、学生を巻き込むことにも注力。昨年4月に有志を募って10名ほどの学生団体を結成し、学生の意見を取り入れた企画の実行や、学生と協働での撮影、編集体制を構築しています。

 大学の公式Instagramは広く社会全般をターゲットにしていますが、受験生向けのコンテンツを作る際は、現役の学生が面白いと思うもののほうが魅力的に映ると考えています。実際、学生が企画した「キャンパス内ですごいと思った施設」「学食の中でお得なメニュー」などは、学生ならではの視点が新鮮で支持を集めています。

 これらの結果、フォロワー数は3000から1万以上に増加。多くのファンを獲得でき、うれしく思っています。25年度中の目標であった1万フォロワーを達成し、今後もブラッシュアップを続けていく予定です。

【私の仕事術】学外からどう見えるかをいつも考える、判断に迷ったら周囲の意見を仰ぐ

 新たな企画を実施する際などは、学外の人が見たらどのように感じると思うのか、第三者の視点に立って物事を判断するようにしています。

 例えばSNSでは、大学としてはアカデミックな情報発信も必要ですが、社会一般から見て面白いと思ってもらえるコンテンツにするには、ある程度のエンタメ性も必要です。だかといって、エンタメに寄り過ぎると単なる内輪受けになり、大学が発信するコンテンツとして、あまりふさわしくない内容になってしまう可能性もあります。

 そのため、常に投稿内容を客観的に見ることを徹底し、アカデミックとエンタメの塩梅を考え、バランスの良い投稿を心がけています。

 そして判断に迷ったり、企画に悩んだりしたときには、積極的に上司や先輩、チームメンバーに相談し、意見を仰ぐようにもしています。

 例えば、2026年4月より改組し生まれ変わる文化学部において、先輩方から「受験生に文化学部の今を伝えるために、授業の模様を動画で発信してはどうか」とのアドバイスをもらいました。自分では発想できなかったアイデアであり、高校生にも保護者にも「こんな学びができる大学だ」と知ってもらえる良いきっかけになります。そこで、京都の街中でのフィールドワーク授業の模様を発信したところ、通常は平均1万~1万5000回再生のところ、6万回以上の再生となりました。

 このように、上司や先輩、チームメンバーと議論する中で新しい視点を獲得できたり、新しい企画につながったりするため、意見交換の重要性を強く感じています。

【今後の展望】ブラッシュアップを重ね、大学の魅力をより効果的に伝えたい

 大学の主役である学生の皆さんがそれぞれの個性を活かして活躍できる場所が、京都産業大学にはあると自負しています。そのほかにも数ある本学の魅力を社会の皆さまに知っていただくべく、SNSや動画などの媒体を活用し分析とブラッシュアップを繰り返しながら、より効果的な情報発信に取り組んでいきたいと考えています。

 広報の仕事の多くは正解がありません。上司や先輩方と一緒に色々な企画を実行し経験を重ねる中で、判断の軸が自然と身についていくものと考えています。それの軸を大切にしながら色々なアイデアや新しい企画を生み出すことで、大学のさらなる発展につながるはずです。ぜひ失敗を恐れず挑戦してみてください。



(文/伊藤理子)