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高校生の価値意識は志望分野でどう異なるか ②分野別傾向

 1月の特集で、弊社が2014年4月に実施した「高校生価値意識調査2014」の「志望分野別」での価値意識の違いについて全体傾向をご報告したが、今月はその中でも特徴的な4分野をピックアップし、詳細を見ていきたい。

1.経済・経営・ビジネス ―夢を追うより安定志向、進学先で可能性を広げたい

【特徴1】 長期的キャリアイメージを持たず、意思決定は受動的
 「これからの人生で何を目標とすべきかわからない」「先の人生は予想ができない」が全体より高く、キャリアイメージについては不明確。しかし、「会社員として働きたい」「公務員として働きたい」と安定的な雇用形態を重視する。意思決定については、「自分で調べたりするよりも信頼できる人におすすめされたい」「自分で考えてやるよりも人の指示などに沿ってやるほうが良い」等が高く、受動的な意思決定をする傾向。

【特徴2】 将来のことは進学後。グローバルにも興味
 「将来のことは進学してから考えたい」が高い。受けたい授業スタイルについては、「海外研修や留学できる機会がある」「グローバル化や国際社会・異文化について学べる」など、国際的なセンスを身につけられるような機会に積極的。

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2.医療・薬・リハビリ ―資格を取り、努力して社会や周囲の人に貢献できる生き方をしたい

【特徴1】 目指す仕事が明確。安定しており社会貢献ができる生き方がしたい
 「将来就きたい仕事がある」が高く、仕事の内容も「社会貢献ができる仕事がした い」「収入や雇用が安定している仕事がしたい」が高いが、「自分の名前が残るような仕事 がしたい」は低い。自分をアピールするのではなく、社会や身近な人のために生き たいという気持ちが強い。

【特徴2】 資格取得に向けた補習やフォロー制度の充実を重視
 進学先では「資格を取りたい」「みっちり勉強・研究したい」が高く、目指す職業に 対して前向きに勉強していきたいという積極的な姿勢がみられる。また、資格取得 のために「補習やフォローがしっかりしている」ということも重視する傾向。

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3.マスコミ・音楽・アニメ ―夢に向かい一直線。自分の名前が残る仕事がしたい

【特徴1】 目指すロールモデルに向かって夢を実現。人に流されない
 心に響くキーワードでは「自分らしさ」「夢」「自由な」という言葉が上位に。「将来 こうなりたいと目指している人がいる」「夢を見つけて実現していくのが良い生き方 だ」「自分の名前が残るような仕事をしたい」が高く、意思決定の際も他人の意見や 流行ではなく自分で決定。具体的なロールモデルに向かって、自分の個性や意思を重視して積極的に進んでいく傾向が強い。

【特徴2】 業界や分野で有名な先生から、実践的なスキルを学びたい
 「進学先では仕事に役立つ知識・技術を身につけたい」が高い一方で、「進学先では 勉強以外のことを幅広く学びたい」と、実践的スキルを身につけながらも、それ以 外のことも幅広く学びたいという意向。受けたい授業スタイルについてもこだわり が強く、「分野や業界で有名な先生に学べる」「先生と生徒の距離が近い」「地域や企 業とコラボレーションして学べる」と、より現場に近い環境で実力を磨きたいと考 えている。

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4.機械・電子・電気 ―大企業・有名企業志向。社会や企業と連携した学びを重視。

【特徴1】 収入や地位、成功といったステータスに興味。大企業の正社員志向
 「将来はなるべく大企業や有名な企業に入りたい」「将来は会社の中でえらくなりたい」 「将来は何か大きな成功を手にしたいと思う」と社会的地位への興味が高い。意思 決定については、「何かを決めるときは検討を慎重にして失敗を避けたい」が高く、 刹那主義ではないことが分かる。

【特徴2】 学外とのコラボレーション授業で仕事に役立つ技術を身につけたい
 進学先決定については、「学力的に頑張らなくてはいけない学校でも挑戦したい」「進 学するなら偏差値の高い大学に行ったほうが良い」が高く、学力的に努力して上を目 指したいと考えている。授業スタイルについては、「地域や企業とコラボレーション して学べる」「フィールドワークやプロジェクト型学習など学外で学ぶ機会がある」 が高く、社会と関わり学ぶことで将来に役立つ実践的な技術を身につけたいと考え ている。

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 全17分野の詳細な分析に関しては、こちらに掲載させて頂いているので参照されたい。

リクルート進学総研研究員 牧田綾子(2015/02/18)

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