高校教育改革に関する調査
高校の「教育改革の実態」を明らかにするため、全国の全日制高校を対象に、新しい学習指導要領、入学者選抜、ICT活用、キャリア教育、進路指導、学校改革などに関する調査を実施しています。
高校教育改革に関する調査2024
探究で最も難しいのは約6割が「課題の設定」と回答
ICT活用で56%が「授業の質が向上した」と変化を感じている
進路指導上の課題は「入学者選抜の多様化」がトップ
【「総合的な探究の時間」への取り組み状況】
- 取り組みにあたり最も難しいと感じるステップは「課題の設定」が6割を占める。
- 取り組みによる生徒の変化として「そう思う」割合が最も高いのは、「主体性・多様性・協働性が向上した」(14.4%)。
- 「ややそう思う」まで含めると合計66.9%
- 課題は「教員の負担の大きさ」が82.4%でトップ。以下、「教員間の共通認識不足」(50.5%)、「教員の知識・理解不足」(49.4%)が続く。
- 取り組み状況別にみると、プロジェクト等、一部の教員で取り組んでいる高校はすべての項目でスコアが高く、特に「教員間の共通認識不足」は7割を超え、全体と比較して20ポイント以上高い。
【ICT活用について】
- 具体的なICT活用方法・活用シーンは「宿題・課題の配信」が92.0%でトップ。以下、「授業での活用・計」が61.4%、「コミュニケーション活用・計」が57.6%で続く。
- 活用によって狙いたい効果・変化のトップは「生徒の興味を喚起し、学習へのモチベーションを上げる」(58.6%)。
- 現在感じている変化と今後狙いたい変化を比較すると「生徒自身が自分に最適な学習を探りながら自学自習できるようになる」「授業外の家庭学習(課題)等も含め、生徒の学習時間の伸⻑」がそれぞれ26%、22%に対し、今後の狙いたい効果や変化で48%とおよそ2倍の開きがあり、生徒の学習に関する項目への期待がうかがえる。
【進路指導とキャリア教育】
- 進路指導上の課題は「入学者選抜の多様化」が62.0%でトップ。以下、「教員が進路指導を行うための時間の不足」(60.4%)、「学習意欲の低下」(54.7%)が続く。
- キャリア教育を進めていく上での今後の課題は「教員の負担の大きさ」が66.2%でやや突出。
【これからの社会と社会人基礎力について】
- 「これからの社会の好ましさ」について、全体の半数が、生徒にとってこれからの社会が「とても好ましい社会だ」「まあまあ好ましい社会だ」と回答。
- 2022年と比較して、「まあまあ好ましい社会だ」が7ポイント上昇し、「とても好ましい社会だ」「まあまあ好ましい社会だ」を合わせた「好ましい社会だ・計」は増加したが、経年で比較すると、2021年の6割の水準には届いていない。
- 「特に必要とされる」と思う社会人基礎力は、1位「主体性」(52.2%)、2位「課題発見力」(42.8%)。
- 「生徒が現在持っている」と思う社会人基礎力は、「規律性」が43.5%と突出。以下、「傾聴力」(29.1%)、「柔軟性」(23.7%)が続く。
調査概要
- 調査目的
- 全日制高校で行われている教育改革(新しい学習指導要領、入学者選抜、ICT活用、キャリア教育、進路指導、学校改革に関する取り組みなど)の実態を明らかにする
- 調査時期
- 2024年9月5日(木)~9月20日(金)
- 調査方法
- 郵送調査+インターネット調査
- 調査対象者
- 全国の全日制高等学校
Archives過去の調査結果
高校教育改革に関する調査2022
- 1月5日ニュース・リリース資料「新学習指導要領・ICT活用」編はこちら
- 1月16日ニュース・リリース資料「進路指導・キャリア教育」編はこちら
- 2月7日ニュース・リリース資料「オープンキャンパス」編はこちら
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高校教育改革に関する調査2021
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高校教育改革に関する調査2018
- 2月7日ニュース・リリース資料「アクティブラーニング型授業」編はこちら
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高校の進路指導・キャリア教育に関する調査(2008年~2016年)はこちら
- ※2016年(第19回)までは高校の進路指導やキャリア教育の実態を明らかにするため
「高校の進路指導・キャリア教育に関する調査」として実施