【進学ブランド力調査2016追加分析】志望学問分野別 志望大学ランキング(6.法律・政治)

■重視項目 伝統や実績のある有名校であることを重視

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全22分野中トップなのが、「有名であること(全体15位に対し3位)」「伝統や実績があること(全体14位に対し5位)」。伝統や実績のある有名校という観点を重視する傾向が強い。

他、大学進学者全体と比較して順位が3ランク以上高いのは、「将来の選択肢が増えること(全体11位に対し7位)」「交通の便が良いこと(全体22位に対し8位)」が全体より高く、一方で「偏差値が自分に合っていること(全体7位に対し10位)」は全体より低い。「文化・地理・歴史」「文学」分野と同様に、教育内容よりは知名度、伝統や実績が上位に入る傾向がある。

また、進学センサスで別途尋ねた「就職に有利」とどのような点で感じるかという質問では、「OB・OGとの結びつきが強いこと」「公務員試験の合格率が高いこと」「偏差値の高い大学であること」と回答した割合が全22分野中トップ。就職という観点では、人的ネットワークや試験の合格率も重視していることがわかる。

■進学ブランド力調査2016における法律・政治分野の志願度ランキング

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法律・政治分野は、大学の起源がこの分野であることも多く、そういった伝統校の強さがランキングに反映されているのが特徴だ。

関東は早稲田大学が1位。高校生の志望理由の自由回答では、「政治経済学部が魅力的」という学部名を挙げている高校生もいる。「人数が多いので、社会に出てからもタテのつながりが強そうだから」「生徒数、卒業生数が多く就職に有利であると思えるから」という声も上がり、先述した人脈作りの観点でも評価が高い。2位の明治大学は、もともと明治法律学校という法律分野から始まった大学であり、5位の法政大学も日本最古の私立法律学校として発足している。伝統や実績を重視するこの分野の特徴ともいえる。

東海は半数以上を国公立大学が占め、名古屋市立大学が1位となった。5位には他エリアの京都大学がランクインしている。

関西は関西大学が1位。関西大学も関西初の法律学校である関西法律学校を起源としている伝統校である。高校生の志望理由には、「新入生に対する大学でどうすればよいか教えてくれる親切な授業がある。活気がある」というコメントもある。以下同志社大学、関西学院大学と続き、4位は2016年に法学部を2学科制から1学科制に改組した近畿大学となっている。