【進学ブランド力調査2016追加分析】志望学問分野別 志望大学ランキング(22.薬学)

■重視項目 整った環境と資格取得、大学の伝統や実績も重視

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 大学進学者全体と比較して順位が3ランク以上高い項目は、「資格取得に有利であること(全体6位に対し2位)」「学習設備や環境が整っていること(全体9位に対し5位)」「伝統や実績があること(全体14位に対し7位)」「専門分野を深く学べること(全体13位に対し9位)」となっている。

一方、低い項目は「校風や雰囲気が良いこと(全体2位に対し5位)」「自分の興味や可能性が広げられること(全体3位に対し10位)」。

 看護分野の重視項目の傾向に近いが、薬学分野志望者は伝統や実績も気にしているのが特徴といえる(薬学分野では7位、看護分野では19位)。

 

■進学ブランド力調査2016における薬学分野の志願度ランキング

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 関東の1位は明治薬科大学。高校生の志望理由の自由回答では、「古くからあり、国家試験合格率も高いから」「国家試験の合格率が高い」など、やはり伝統や実績に関してのコメントも見られる。

 2位は2008年に共立薬科大学と合併して薬学部が設置された慶応義塾大学、3位は関東では国立大で唯一のランクインとなった千葉大学。

 東海はより顕著に国公立志向が表れており、3位の名城大学以外はすべて国公立。特に1位の名古屋市立大学は12ポイントを超えており、「医・薬・看護学部がそろっているから」という高校生の声もある。

 関西でも1位の大阪大学は15ポイントと、2位と7ポイント以上の差がついている。高校生の自由回答では「国立の薬科学科であり、学習内容が魅力的だから」「4年制の学科があるから」という声もあった。

4位の大阪薬科大学は2016年に大阪医科大学と法人合併しており、「大阪医科大学との併合でさらなる発展が見込めるから」という高校生の期待も見られた。

 また、大阪薬科大学には「薬学科(6年制)」と「薬化学科(4年制)」の2学科が設置されているが、入学時には学科の区別を行わず、4年次に決定する。そのため、「入学してから学科を決められるから」という高校生のコメントもみられた。