高校生の進路選択に関する調査(進学センサス)

高校生の進路選択プロセス(行動・意識)を中心に、進路選択に際しての情報源、進路指導の内容と影響などを把握し、高校生の進路選択の現状を明らかにする調査です。
高校生の進路選択に関する調査(進学センサス2022)

進学センサス2022 「進路選択行動」編

進学先が第1志望校だった割合は14.8ポイント増え約7割に
進学する大学のオープンキャンパスへの参加は増加
志望校絞り込みが早期化へ

■2022年4月大学進学者の進路選択行動概況

  • 資料請求数は2019年から1.32件増加。一方、出願校数は0.32件減少。

  • 図1


  • 学校主催のオープンキャンパスへの参加は、コロナ影響により高2で大きく減少。高校3年間トータルで見ても、2019年の93.9%から14.2ポイント減少し、参加経験79.7%。のべ参加校数も約1校減少となった。コロナ禍において、オープンキャンパスでの情報収集が十分にできなかった様子がうかがえる。

  • 図2


  • 学校主催のオープンキャンパス参加は減少したが、4月から進学する大学のオープンキャンパス参加は増加しており、7割を超えた(前回比+4.3ポイント)。また、参加時に第1志望だった高校生は59.8%で増加傾向。

  • 図3


■進学する大学の志望順位と合格した入試方法

  • 第1志望校への進学者は68.3%で、前回より14.8ポイントの大幅増加。

  • 図4


  • 年内入試合格での進学者は7.9ポイント増え47.0%、逆に年明け入試層は9.8ポイント減少で47.1%で、年内入試合格による進学者が大幅に増加。年内入試層(47.0%)と年明け入試層(47.1%)がほぼ同率となった。

  • 図5


■進学先検討時の重視項目の変化

1位:学びたい学部・学科・コースがあること(76.5%)
2位:自分の興味や可能性が広げられること(38.6%)
3位:教育方針・カリキュラムが魅力的であること(35.8%)

■進学に関する情報源とコロナ影響

  • 進学に関する情報源は、『情報(紙・パソコン)』『オープンキャンパス』『アドバイス』からの情報が軒並み減少。一方、『情報(スマホ・アプリ)』「SNSやブログ等」からの情報収集が増加傾向。

≪今回のリリース「進路選択行動編」データまとめ≫


図6


  • 6月29日にリリースしました「進路選択行動編」内の記載に誤りがあったため、7月20日に訂正いたしました。
    ■該当ページ:P5「進学する大学に合格した入試方法」グラフ内 
    ■内容:2016年:年内入試・計 【訂正前】39.2→【訂正後】39.1

進学センサス2022 「アドミッション・ポリシー」編

「アドミッション・ポリシー」の認知は9割超え
うち、個別大学について調べている高校生は16.3ポイント増加し約7割
一方で、志望校検討時「非常に役立った」の回答は変化なしで増えず

■アドミッション・ポリシーの認知度の経年変化

  • 認知は9割を超え、多くの高校生がアドミッション・ポリシーを知っていると回答。
  • アドミッション・ポリシーを認知している人のうち、「名前も意味も知っており、個別大学について調べたことがある」は67.4%で、約7割の高校生が個別大学のアドミッション・ポリシーを調べた経験がある。経年で見ると16.3ポイント増加しており、“アドミッション・ポリシーを調べる”高校生が増加している。

  • 図7


■志望校検討時におけるアドミッション・ポリシー役立ち度の経年変化

  • 「個別大学について調べたことがある」高校生のうち、84.9%が“志望校検討時”にアドミッション・ポリシーは役に立ったと回答。
  • アドミッション・ポリシーが役立った人のうち、「非常に役に立った」を経年で見ると、ほぼ変化はなく増えていない。

  • 図8


≪「アドミッション・ポリシー編」ポイント≫

  • 2017年に策定が義務付けられたアドミッション・ポリシーは徐々に高校現場に浸透しており、志望校のアドミッション・ポリシーについて調べるのが当たり前になってきた。
  • その一方、大学のアドミッション・ポリシーの役立ち度は高まっておらず、大学には理念に共感した学生の獲得やミスマッチによる退学を防ぐためにも、高校生に理解しやすいアドミッション・ポリシーの策定が求められる。

図9


調査概要
■調査目的
高校生の進路選択プロセス(行動・意識)の現状を把握する
■調査期間
2022年3月4日~4月5日 投函・インターネット回答締め切り
■調査方法
郵送調査+インターネット調査
※調査票を郵送、回答を記入の上郵送または記載のURLからインターネット回答
■調査対象
調査開始時点で2022年に高校を卒業見込みの全国の男女