大学職員の仕事に求められる力とは?
—リクルート進学総研 アンケート調査より


リクルート進学総研では、2023年6月、大学職員の方々に現在の仕事に関する調査を実施した。本稿では、管理職・及びリーダー層の方々から回答いただいた「大学職員に期待される力」について抜粋した内容を中心にご紹介する。

【大学職員に関するアンケート 調査概要】
調査目的:大学職員の方々の仕事内容に関する現状を伺う
調査期間:2023年06月28日(水)~2023年06月30日(金)
調査方法:インターネット調査(実施機関 株式会社マクロミル)
調査対象:大学職員
有効回答数:104人

大学職員に関するアンケートより

Q1 仕事で期待される役割を果たすために、以下の力はどの程度必要だと思いますか。

管理職やリーダークラス以上の大学職員の方々に、以下の7つの項目で「仕事をする上で期待される力」について尋ねた。いずれも「必要である」という結果ながら、「非常に必要」という回答が最も高かったのは「情報を収集し、分析する力」や「当事者意識をもって業務に取り組む姿勢」で、「企画構想力や計画策定能力」を15ポイント近く上回った。


(複数回答・単位:%)


Q2 仕事で期待される役割を果たすために、あなたは以下の力を、現在どの程度持っていると思いますか。

管理職やリーダークラス以上の方々に、上記Q1と同じ7つの項目で「自身が持つ力の程度」についての自己評価をして頂いた。Q1で最も必要と感じている「情報を収集し、分析する力」については、自己評価との乖離(必要と感じているが自身は持っていない)が最も大きくなっている。しかし、「非常に持っている」と「ある程度持っている」という肯定的な回答を合わせると全ての項目で70%を超える結果となった。


(複数回答・単位:%)


学長調査より

Q 職員が期待される役割を果たすために必要な能⼒の現状をどう評価していますか。

以下のデータは、2020年9月、全国国公私立大学226校の学長から「ミドルマネジメント(部課長層職員)の役割と育成に関する調査」(※)に回答いただいた結果の抜粋である。「職員(ミドルマネジメント層)が期待される役割を果たすために必要な能⼒の現状」についてどう評価しているかに関して尋ねたもので、先ほどの職員対象の調査と同じ7つの項目について、同様に4件法で尋ねている。結果としては、職員の回答よりも項目によるばらつきがあり、また「業務に関する知識」や「教員と協働する姿勢」は評価が高いが、「企画構想力や計画策定能力」「新たな課題に挑戦する姿勢」等は「非常に+ある程度」を足しても低く、自己評価とのギャップもある。


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※1:『ミドルマネジメント(部課長層職員)の役割と育成に関する調査』報告
https://souken.shingakunet.com/publication/.assets/2021_RCM226_06.pdf



(文/金剛寺千鶴子)